高次脳機能障害をもつ人の退院後の在宅生活への適応を促進するケア

「要約」高次脳機能障害をもつ人の退院後の在宅生活への適応を促進するケアの内容を明らかにすることを目的として, 高次脳機能障害との診断がついている人に退院直後からケアを行った訪問看護の経験がある看護師9名に半構成的面接法を用いてデータ収集を行った. 質的帰納的に分析した結果, 【退院後に起こり得る問題を予測し, 回避するためのケア】, 【出来ていない療養・生活管理を補うケア】, 【高次脳機能障害の特徴に合わせた関わりが出来るチームを作るケア】, 【本人の自然な動きに合わせた生活環境に整えるケア】, 【本人が出来ていなことの自覚を促すケア】, 【視覚に訴え行動化を促すケア】, 【パターン化しリズム...

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Veröffentlicht in:高知女子大学看護学会誌 2013-12, Vol.39 (1), p.26-33
Hauptverfasser: 井上加奈子, 森下安子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要約」高次脳機能障害をもつ人の退院後の在宅生活への適応を促進するケアの内容を明らかにすることを目的として, 高次脳機能障害との診断がついている人に退院直後からケアを行った訪問看護の経験がある看護師9名に半構成的面接法を用いてデータ収集を行った. 質的帰納的に分析した結果, 【退院後に起こり得る問題を予測し, 回避するためのケア】, 【出来ていない療養・生活管理を補うケア】, 【高次脳機能障害の特徴に合わせた関わりが出来るチームを作るケア】, 【本人の自然な動きに合わせた生活環境に整えるケア】, 【本人が出来ていなことの自覚を促すケア】, 【視覚に訴え行動化を促すケア】, 【パターン化しリズムを作っていくケア】, 【本人が出来ていることを強めるケア】, 【必要な行動が継続出来ているかをモニタリングするケア】が抽出された. 訪問看護師は, 本人の混乱を最小限に抑えるために統一した関わりが出来るチームを作るケアや出来ていないことを自覚出来るように促し, 出来ていることの強みを伸ばすセルフケア能力の拡大に向けたケア, 利用者の変化を把握し随時見直し修正をしていくモニタリングするケアを展開していくことの重要性が示唆された.
ISSN:1345-0433