α1-酸性糖蛋白質の血液循環系に及ぼす作用

「和文抄録」急性期反応物質であるα1-酸性糖蛋白質(AGP)は主に肝臓で合成され, 炎症, 火傷などでは血液中濃度は数倍増加することが知られている. しかしながら, AGPの生理作用についてはまだ十分に明らかにされていない. そこで, AGPの血液循環動態や生理作用の機序解明の基礎的検討の一環として, AGPの体内動態特性ならびに赤血球及び血管に対するAGPの影響について検討した. その結果, AGPは赤血球の流れを促進し, 血管を弛緩させ, 血液循環をより良いものにすることで, 火傷時などの末梢循環系における組織の低酸素血症の防止に極めて重要な働きをしていることが推察された....

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Veröffentlicht in:人工血液 2003-07, Vol.11 (2), p.145-152
Hauptverfasser: 松元一明a, 岡本茂洋a, 徳冨芳子b, 徳冨直史b, 西勝英b, 丸山徹a, 末永綾香a, 小田切優樹a
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「和文抄録」急性期反応物質であるα1-酸性糖蛋白質(AGP)は主に肝臓で合成され, 炎症, 火傷などでは血液中濃度は数倍増加することが知られている. しかしながら, AGPの生理作用についてはまだ十分に明らかにされていない. そこで, AGPの血液循環動態や生理作用の機序解明の基礎的検討の一環として, AGPの体内動態特性ならびに赤血球及び血管に対するAGPの影響について検討した. その結果, AGPは赤血球の流れを促進し, 血管を弛緩させ, 血液循環をより良いものにすることで, 火傷時などの末梢循環系における組織の低酸素血症の防止に極めて重要な働きをしていることが推察された.
ISSN:1341-1594