O脚に対する装具治療の効果

「要旨」〔はじめに〕日常診療でO脚を主訴として外来受診する患者は多く, 生理的O脚とinfantile typeのBlount病の鑑別は困難との意見もある. 当院では基本的にmetaphyseal-diaphyseal angle(以下, MDA)9°以上にはlateral wedge, 11°以上には長下肢装具の適応としている. 当院にて装具治療を行ったO脚の治療成績を調査した. 〔対象と方法〕対象は当院にて装具治療を行い, 1年以上経過観察可能であったO脚33例63肢である. 最終診断は生理的O脚46肢, くる病10肢, Blount病7肢であった. 調査方法は初診時, 装具開始前, 装具...

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Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 2023-06, Vol.32 (1), p.105-108
Hauptverfasser: 河命守, 若林健二郎, 坪井義晃, 梅村彦太郎, 焼田有希恵, 村上英樹
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:「要旨」〔はじめに〕日常診療でO脚を主訴として外来受診する患者は多く, 生理的O脚とinfantile typeのBlount病の鑑別は困難との意見もある. 当院では基本的にmetaphyseal-diaphyseal angle(以下, MDA)9°以上にはlateral wedge, 11°以上には長下肢装具の適応としている. 当院にて装具治療を行ったO脚の治療成績を調査した. 〔対象と方法〕対象は当院にて装具治療を行い, 1年以上経過観察可能であったO脚33例63肢である. 最終診断は生理的O脚46肢, くる病10肢, Blount病7肢であった. 調査方法は初診時, 装具開始前, 装具開始1年後, 最終調査時の立位単純X線像におけるfemorotibial angle(以下, FTA)とMDAを比較検討した. 〔結果〕初診時/装具開始前/1年後/調査時のFTAは生理的O脚で196.5°/194.2°/181.0°/173.5°であり, くる病で204.4°/201.7°/188.6°/180.4°, Blount病で200.4°/194.6°/187.2°/176.7°であった. MDAは生理的O脚で12.6°/12.0°/6.2°/3.3°, くる病で14.1°/12.9°/6.9°/3.2°, Blount病で16.1°/15.0°/10.9°/5.7°と改善した. 〔結論〕Blount病に対する装具治療は有用な方法である可能性があると考えられた.
ISSN:0917-6950