分節異常骨異形成症の両大腿外旋変形・前足部内転変形に対して骨切りによる変形矯正術を行った1例

「要旨」【背景】分節異常骨異形成症は, 四肢変形と関節拘縮によるADL低下を起こす常染色体潜性遺伝の稀な疾患である. 本疾患に生じた両大腿外旋変形・前足部内転変形に対し変形矯正術を行った症例を報告する. 【症例】症例は8歳女児. 著しい大腿骨外旋変形, 前足部内転と骨分節化を伴う尖足を生じていた. この変形に対し1肢節ずつ矯正手術を計画した. まず大腿骨内旋骨切り術を行った. 続いて足部の手術として, 後脛骨筋腱延長術, 足底腱膜解離術, 距骨部分切除術, 全楔状骨・立方骨骨切り術を施行した. その後反対側を同様に手術した. 結果的に手術は4回, 治療期間は24か月と長期間を要したが下肢アライ...

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Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 2023-06, Vol.32 (1), p.71-74
Hauptverfasser: 芝崎真人, 落合達宏, 高橋祐子, 水野稚香, 小松繁允
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」【背景】分節異常骨異形成症は, 四肢変形と関節拘縮によるADL低下を起こす常染色体潜性遺伝の稀な疾患である. 本疾患に生じた両大腿外旋変形・前足部内転変形に対し変形矯正術を行った症例を報告する. 【症例】症例は8歳女児. 著しい大腿骨外旋変形, 前足部内転と骨分節化を伴う尖足を生じていた. この変形に対し1肢節ずつ矯正手術を計画した. まず大腿骨内旋骨切り術を行った. 続いて足部の手術として, 後脛骨筋腱延長術, 足底腱膜解離術, 距骨部分切除術, 全楔状骨・立方骨骨切り術を施行した. その後反対側を同様に手術した. 結果的に手術は4回, 治療期間は24か月と長期間を要したが下肢アライメント, 歩容の改善を獲得できた. 【考察】本症例では近位から1肢節ずつ矯正することで良好な結果が得られた. 楔状骨立方骨骨切り術により複雑な足部変形を矯正できた. 本症例のように複雑な下肢変形に対しても1肢節ずつ治療することで対応可能であった.
ISSN:0917-6950