創外固定器のピン刺入部感染予防に有効なオープンシャワー方法の検討

「要旨」背景: 創外固定器の術後管理として, スポンジで汚れを落として流水で洗浄するオープンシャワー(以下, OS)を行っているが, 洗浄方法の変更によって入院中のピン刺入部感染の発生率が変化した. 対象・方法: 2008年以降に創外固定器を用いて手術を行った140例206肢で, 入院中のOS時に滅菌物を用いた前期, 未滅菌物を用いた中期, 開始から3週まで滅菌物を用いた後期の3期に分けて, 感染発症の時期と起因菌を調査した. 結果: 206肢の73.3%に感染を認め, OS開始後の1週間までが最も多く, 67.7%が3週間以内に発症した. 起因菌は66.1%が黄色ブドウ球菌であった. 後期例...

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Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 2022-06, Vol.31 (1), p.89-92
Hauptverfasser: 古賀一裕, 中村幸之, 白谷万葉, 新川万里子, 野田知穂美, 吉田由香, 国典子, 高村和幸, 和田晃房
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」背景: 創外固定器の術後管理として, スポンジで汚れを落として流水で洗浄するオープンシャワー(以下, OS)を行っているが, 洗浄方法の変更によって入院中のピン刺入部感染の発生率が変化した. 対象・方法: 2008年以降に創外固定器を用いて手術を行った140例206肢で, 入院中のOS時に滅菌物を用いた前期, 未滅菌物を用いた中期, 開始から3週まで滅菌物を用いた後期の3期に分けて, 感染発症の時期と起因菌を調査した. 結果: 206肢の73.3%に感染を認め, OS開始後の1週間までが最も多く, 67.7%が3週間以内に発症した. 起因菌は66.1%が黄色ブドウ球菌であった. 後期例では, 入院中の感染発症率が12.0%に減少した. 結語: OSに不慣れな開始から3週間以内の感染が多く, その期間に滅菌物を使用し, 手洗いやアルコールによる手指消毒を徹底したことで, ピン刺入部感染を減少させることができた.
ISSN:0917-6950