神経筋性側弯症に対する脊椎矯正固定術後の感染に対し陰圧閉鎖療法を施行した経験
「要旨」【背景と目的】小児神経筋性側弯症への脊椎後方矯正固定術の術後創深部感染は, 重大な合併症の一つである. 特に術後早期の感染において, インプラントを残すことができるかどうかは予後に大きな影響を及ぼす. そのような症例に対して, 2017年から我々は陰圧閉鎖療法を導入しており, その治療経験を報告する. 【対象と方法】2012年から2018年までに当院で行った神経筋性側弯症手術94例のなかで, 二分脊椎症を除いた創部深部感染は4例であった. そのうち, 2017年以降の3例に陰圧閉鎖療法を施行した. 【結果】2症例は, 感染を制御することができ, 創閉鎖を認め, 現在まで感染の再燃を認め...
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Veröffentlicht in: | 日本小児整形外科学会雑誌 2021-06, Vol.30 (1), p.73-77 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」【背景と目的】小児神経筋性側弯症への脊椎後方矯正固定術の術後創深部感染は, 重大な合併症の一つである. 特に術後早期の感染において, インプラントを残すことができるかどうかは予後に大きな影響を及ぼす. そのような症例に対して, 2017年から我々は陰圧閉鎖療法を導入しており, その治療経験を報告する. 【対象と方法】2012年から2018年までに当院で行った神経筋性側弯症手術94例のなかで, 二分脊椎症を除いた創部深部感染は4例であった. そのうち, 2017年以降の3例に陰圧閉鎖療法を施行した. 【結果】2症例は, 感染を制御することができ, 創閉鎖を認め, 現在まで感染の再燃を認めていない. 1症例は感染制御できず, インプラントを抜去することとなった. 【結語】抗菌薬治療と陰圧閉鎖療法の併用は適切に行うことで神経筋性側弯症の術後感染の治療に有用である. 感染が制御できていればインプラントを温存できる可能性がある. |
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ISSN: | 0917-6950 |