整形外科を初診する血液腫瘍疾患

「要旨」【目的】整形外科を初診した白血病あるいは神経芽腫の症例について調査を行った. 【方法】対象は2008年1月から2019年2月までで, 全症例は8例であり, 男4例, 女4例, 初診時年齢は1歳8か月~12歳1か月で平均5歳10か月であった. 臨床所見, 血液検査所見, 画像所見について調査した. 【結果】主訴は下肢痛・膝痛が5例と最も多かった. 付随する全身所見としては発熱が最も多く4例であった. 初回の血液検査で白血球の異常が5例, 芽球出現を認めたものが3例, Hb低下が6例, CRP高値が4例, LDH高値が4例, 所見を呈さないものが1例であった. X線画像では非特異的な所見が...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 2020-12, Vol.29 (2), p.306-309
Hauptverfasser: 河邉有一郎, 中村直行, 百瀬たか子, 富岡政光, 片野俊弘, 町田治郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」【目的】整形外科を初診した白血病あるいは神経芽腫の症例について調査を行った. 【方法】対象は2008年1月から2019年2月までで, 全症例は8例であり, 男4例, 女4例, 初診時年齢は1歳8か月~12歳1か月で平均5歳10か月であった. 臨床所見, 血液検査所見, 画像所見について調査した. 【結果】主訴は下肢痛・膝痛が5例と最も多かった. 付随する全身所見としては発熱が最も多く4例であった. 初回の血液検査で白血球の異常が5例, 芽球出現を認めたものが3例, Hb低下が6例, CRP高値が4例, LDH高値が4例, 所見を呈さないものが1例であった. X線画像では非特異的な所見が多く, 3例は所見がなかった. 診断はALLが5例, CML1例, 神経芽腫2例で, 症状出現から確定診断まで13~67日で平均38日であった. 【結論】四肢の痛みなどを主訴に整形外科を初診した場合でも, 小児においては悪性腫瘍の可能性を疑い, 血液検査などを行うことを推奨する.
ISSN:0917-6950