歩行開始後に診断された先天性股関節脱臼に対するオーバーヘッド牽引法の治療成績
「要旨」2004年から2015年に歩行開始後に診断された先天性股関節脱臼 (Developmental Dysplasia of the Hip : 以下, DDH) で初期治療としてオーバーヘッド牽引法 (Overhead Traction : 以下, OHT) を行った25例中, 6歳以降まで経過観察できた15例を対象とした. 全例女児で全例片側 (右6股, 左9股) であった. 歩行開始平均年齢は1歳3か月, 初診時平均年齢は1歳8か月だった. 開排制限は10例 (67%) に認め, Allis signは全例で陽性だった. Tonnis分類は, Grade IIが11股, IIIが4股...
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Veröffentlicht in: | 日本小児整形外科学会雑誌 2019-12, Vol.28 (2), p.257-261 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」2004年から2015年に歩行開始後に診断された先天性股関節脱臼 (Developmental Dysplasia of the Hip : 以下, DDH) で初期治療としてオーバーヘッド牽引法 (Overhead Traction : 以下, OHT) を行った25例中, 6歳以降まで経過観察できた15例を対象とした. 全例女児で全例片側 (右6股, 左9股) であった. 歩行開始平均年齢は1歳3か月, 初診時平均年齢は1歳8か月だった. 開排制限は10例 (67%) に認め, Allis signは全例で陽性だった. Tonnis分類は, Grade IIが11股, IIIが4股でありInternational Hip Dysplasia Institute (以下, IHDI) 分類ではGrade IIIが9股, IVが6股であった. 牽引期間は平均6週で整復率は100%, 骨頭壊死の発生はなかった. 再脱臼は4例 (26.7%) に認め, 観血的整復術を行った. 2例は補正手術としてPemberton骨盤骨切り術を行った. 治療後のSeverin分類では, 12例 (80%) が成績良好だった. 歩行開始後に診断されたDDHの症例に対しても, OHTは安全かつ有用な整復方法であると考えられた. |
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ISSN: | 0917-6950 |