脳性麻痺に伴う麻痺性側弯症の入院期間が長期化する因子の検討

「要旨」当院では2012年より積極的に脳性麻痺 (CP) 患者の側弯症手術を行っているが, 合併症治療に難渋し, 入院期間が長期化する症例が散見する. CP患者の神経原性側弯症に対する後方矯正固定術後の入院期間長期化に関連する因子について検討した. 2012年2月~2017年7月に手術を施行した23名 (男性13名 女性10名) を対象とした. 手術時年齢の中央値は15.6 (13.1~19.4) 歳, 入院期間の中央値は4.2 (2.6~11.4) 週間であった. 平均入院期間から+1 S.D.であった3例を長期入院群 (A群) , それ以外の症例20例 (B群) とし, 術前因子として年齢...

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Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 2019-12, Vol.28 (2), p.205-208
Hauptverfasser: 赤松智隆, 中村直行, 百瀬たか子, 阿多由梨加, 松田蓉子, 秋山豪介, 町田治郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」当院では2012年より積極的に脳性麻痺 (CP) 患者の側弯症手術を行っているが, 合併症治療に難渋し, 入院期間が長期化する症例が散見する. CP患者の神経原性側弯症に対する後方矯正固定術後の入院期間長期化に関連する因子について検討した. 2012年2月~2017年7月に手術を施行した23名 (男性13名 女性10名) を対象とした. 手術時年齢の中央値は15.6 (13.1~19.4) 歳, 入院期間の中央値は4.2 (2.6~11.4) 週間であった. 平均入院期間から+1 S.D.であった3例を長期入院群 (A群) , それ以外の症例20例 (B群) とし, 術前因子として年齢, 体重, BMI, 術前Cobb角, 可撓性, GMFCS, 意思疎通の可否, 歩行機能, 栄養摂取方法, 血清総タンパク量を評価した. 手術因子として手術時間, 出血量, 矯正率, 矯正固定範囲, 術後因子として術後早期合併症, 離床の指標として車椅子乗車までの期間を評価した. 退院遅延群では統計学的に有意に車椅子乗車が遅れることが分かった. その他の項目には統計学的に明らかな有意差は認めなかった.
ISSN:0917-6950