両側股関節脱臼と両側内反足に対し複数回の治療が必要になった13トリソミーの1例

「要旨」 13トリソミーはさまざまな合併症を呈し, 生命予後不良の疾患であるが, 表現型が幅広く, 臨床経過はさまざまである. 今回, 独歩を獲得した13トリソミーに対し, 積極的に治療を行った症例を報告する. 症例は13歳, 男児, 13トリソミーモザイク型. 生下時より両股関節脱臼, 両内反足が認められた. 難治性で, 生後11か月時に当科に紹介された. 1歳時両距骨下関節全周解離術を施行, 2歳時股関節観血的整復術を施行した. 術後夜間は股関節装具, 日中は短下肢装具を使用し, 6歳で独歩が可能になった. 7歳時左足内反が強く, 二関節固定術とMcHale法を施行した. 8歳時には両臼蓋...

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Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 2017-12, Vol.26 (2), p.240-243
Hauptverfasser: 水野稚香, 落合達宏, 高橋祐子, 小松繁允
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」 13トリソミーはさまざまな合併症を呈し, 生命予後不良の疾患であるが, 表現型が幅広く, 臨床経過はさまざまである. 今回, 独歩を獲得した13トリソミーに対し, 積極的に治療を行った症例を報告する. 症例は13歳, 男児, 13トリソミーモザイク型. 生下時より両股関節脱臼, 両内反足が認められた. 難治性で, 生後11か月時に当科に紹介された. 1歳時両距骨下関節全周解離術を施行, 2歳時股関節観血的整復術を施行した. 術後夜間は股関節装具, 日中は短下肢装具を使用し, 6歳で独歩が可能になった. 7歳時左足内反が強く, 二関節固定術とMcHale法を施行した. 8歳時には両臼蓋形成不全に対し両側臼蓋棚形成術を施行した. 10歳時右内反足が強くなり, 二関節固定術とMcHale法を施行した. 12歳時左内反足の悪化に対し, 踵骨骨切り術と第5趾中足骨基部骨切除術を施行した. 13歳の現在, 裸足でも安定した歩行が可能となった.
ISSN:0917-6950