発育性股関節形成不全症 (完全脱臼) 治療後の遺残性亜脱臼におけるMRIを用いた軟骨性臼蓋の評価

「要旨」【目的】発育性股関節形成不全症の小児期における臼蓋形態を三次元的に評価すること. 【方法】初期治療後に遺残性亜脱臼を認めた25例(平均5.2歳)を対象とした. MRIを用いて3D-MEDICシーケンス撮影を行い, DICOMデータから再構成画像を作成した. 健側骨頭を中心として10°ずつ回転させ, 前方から後方の軟骨性臼蓋縁の角度と距離を計測して骨頭被覆距離を算出し, レーダーチャートを作成して評価した. 【結果】軟骨性臼蓋は患健差なし, 前方欠損型, 後方欠損型の3型に分類し, その割合はそれぞれ52, 32, 16%であった. 【結語】小児期の臼蓋形態を把握するには, 軟骨性臼蓋を...

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Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 2015-09, Vol.24 (1), p.106-112
Hauptverfasser: 中村幸之, 和田晃房, 高村和幸, 柳田晴久, 山口徹, 秋山美緒
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」【目的】発育性股関節形成不全症の小児期における臼蓋形態を三次元的に評価すること. 【方法】初期治療後に遺残性亜脱臼を認めた25例(平均5.2歳)を対象とした. MRIを用いて3D-MEDICシーケンス撮影を行い, DICOMデータから再構成画像を作成した. 健側骨頭を中心として10°ずつ回転させ, 前方から後方の軟骨性臼蓋縁の角度と距離を計測して骨頭被覆距離を算出し, レーダーチャートを作成して評価した. 【結果】軟骨性臼蓋は患健差なし, 前方欠損型, 後方欠損型の3型に分類し, その割合はそれぞれ52, 32, 16%であった. 【結語】小児期の臼蓋形態を把握するには, 軟骨性臼蓋を考慮する必要があり, MRIによりさまざまな形態を示すことが明らかになった. 欠損部位を術前に把握することで術式選択に有用である.
ISSN:0917-6950