小児上腕骨外側上顆骨折の治療経験

「要旨」【はじめに】小児の上腕骨外側上顆骨折は, 肘関節周辺骨折の中でまれな骨端損傷である. この骨折に対する報告は比較的少なく, 今回8症例を経験したので報告する. 【対象】8例8肘, 平均年令は13.9歳, 合併損傷は内側上顆骨折, 肘関節脱臼, 鉤状突起骨折であった. 全例に観血的手術治療を施行し, 手術所見, 骨片のサイズ, 様態, 術後成績を検討した. 【結果】手術方法はanchorによる縫着が1例, 鋼線固定が1例, headless screw単独, またcannulated cancerous screw, もしくは鋼線との併用による固定が3例, 骨片除去が2例, 放置が1例で...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 2014-09, Vol.23 (1), p.27-32
Hauptverfasser: 岡本道雄, 難波二郎, 藤原達司, 信貴厚生, 山本浩司
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」【はじめに】小児の上腕骨外側上顆骨折は, 肘関節周辺骨折の中でまれな骨端損傷である. この骨折に対する報告は比較的少なく, 今回8症例を経験したので報告する. 【対象】8例8肘, 平均年令は13.9歳, 合併損傷は内側上顆骨折, 肘関節脱臼, 鉤状突起骨折であった. 全例に観血的手術治療を施行し, 手術所見, 骨片のサイズ, 様態, 術後成績を検討した. 【結果】手術方法はanchorによる縫着が1例, 鋼線固定が1例, headless screw単独, またcannulated cancerous screw, もしくは鋼線との併用による固定が3例, 骨片除去が2例, 放置が1例であった. 骨接合を行った全例で骨癒合が得られ, 術後可動域制限や肘関節内反不安定性など後遺症を残した症例は認められなかった. 【まとめ】今回の症例において内上顆骨折や鉤状突起骨折を合併しているものは, 単独骨折に対して骨片は小さい傾向にあった.
ISSN:0917-6950