先天性腓骨偽関節症の検討

「要旨」先天性腓骨偽関節症Congenital Pseudarthrosis of the Fibula(以下, CPF)は極めて稀な疾患である. その発症様式や変形の進行について明らかにするため, 当院でのCPF7例を対象とし, 初発時の年齢, 症状を調査した. このうち保存的に経過観察し得た6例の単純X線における腓骨短縮, 足関節外反を調査した. 7例中6例に神経線維腫症I型を認めた. 2例では10歳以後に初めて変形が認識された. 腓骨短縮が著明な3例で足関節外反が急速に進行し, うち1例は経過中に腓骨短縮が著明となった後に足関節外反が進行した. CPFは時に10歳を過ぎて変形に気付かれる...

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Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 2013-12, Vol.22 (2), p.487-491
Hauptverfasser: 大矢昭仁, 高山真一郎, 鳥居暁子, 福岡昌利, 日下部浩, 関敦仁
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」先天性腓骨偽関節症Congenital Pseudarthrosis of the Fibula(以下, CPF)は極めて稀な疾患である. その発症様式や変形の進行について明らかにするため, 当院でのCPF7例を対象とし, 初発時の年齢, 症状を調査した. このうち保存的に経過観察し得た6例の単純X線における腓骨短縮, 足関節外反を調査した. 7例中6例に神経線維腫症I型を認めた. 2例では10歳以後に初めて変形が認識された. 腓骨短縮が著明な3例で足関節外反が急速に進行し, うち1例は経過中に腓骨短縮が著明となった後に足関節外反が進行した. CPFは時に10歳を過ぎて変形に気付かれることがあり, 腓骨短縮に伴い足関節外反が急速に進行するため, 初診時の変形が軽度でも腓骨短縮が進行した際は変形を予防するための治療が必要である.
ISSN:0917-6950