短期間に両側に発症した幼児化膿性股関節炎の1例

「要旨」化膿性股関節炎の幼児発症は比較的まれであり, 両側発症例は特に珍しい. 今回, 短期間に両側に発生した幼児の化膿性股関節炎を経験したので報告する. 3歳女児, 明らかな先行感染の既往なし. 右膝痛を主訴に当科受診. 発熱, 立位不能であり, 血液検査で白血球, CRP高値を認めた. MRIで右股関節の関節液貯留を認め, 膿性の関節液を採取したため, 緊急切開排膿術を施行した. 術後は速やかに炎症反応の鎮静化を認めたが, 術後10日目に反対側の左膝痛が出現. 白血球, 炎症反応高値, MRIで左股関節の液体貯留を認め, 緊急切開排膿術を施行した. 術後疼痛や可動域制限もなく経過良好である...

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Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 2013-12, Vol.22 (2), p.454-458
Hauptverfasser: 佐藤大, 高橋大介, 笠原靖彦, 小野寺智洋, 紺野拓也, 西尾悠介, 眞島任史, 岩崎倫政
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」化膿性股関節炎の幼児発症は比較的まれであり, 両側発症例は特に珍しい. 今回, 短期間に両側に発生した幼児の化膿性股関節炎を経験したので報告する. 3歳女児, 明らかな先行感染の既往なし. 右膝痛を主訴に当科受診. 発熱, 立位不能であり, 血液検査で白血球, CRP高値を認めた. MRIで右股関節の関節液貯留を認め, 膿性の関節液を採取したため, 緊急切開排膿術を施行した. 術後は速やかに炎症反応の鎮静化を認めたが, 術後10日目に反対側の左膝痛が出現. 白血球, 炎症反応高値, MRIで左股関節の液体貯留を認め, 緊急切開排膿術を施行した. 術後疼痛や可動域制限もなく経過良好である.
ISSN:0917-6950