乳幼児化膿性股関節炎の予後 - 起炎菌による予後の違い

「要旨」MRSAを起炎菌とする乳幼児化膿性股関節炎は予後不良であるとの報告が多い. 今回我々は起炎菌によって予後が違うかについて調査した. 1983年から2010年までに治療した47例のうち, 関節液培養検査で菌の同定が可能であった19例で, 平均年齢1歳8か月(18日~9歳), 経過観察期間は平均3年5か月であった. 全例切開排膿術を施行した. 術前の抗菌薬投与と片田の分類による治療成績を調査した. MRSA 7例, 黄色ブドウ球菌 5例, H.Influenzae 3例, A群溶連菌 2例, S.Pneumoniae 1例, E-coli 1例で, MRSA 7例中5例は新生児であった....

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Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 2013-06, Vol.22 (1), p.105-108
Hauptverfasser: 平良勝章, 根本菜穂, 間世田優文, 長尾聡哉, 山口太平, 佐藤雅人
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」MRSAを起炎菌とする乳幼児化膿性股関節炎は予後不良であるとの報告が多い. 今回我々は起炎菌によって予後が違うかについて調査した. 1983年から2010年までに治療した47例のうち, 関節液培養検査で菌の同定が可能であった19例で, 平均年齢1歳8か月(18日~9歳), 経過観察期間は平均3年5か月であった. 全例切開排膿術を施行した. 術前の抗菌薬投与と片田の分類による治療成績を調査した. MRSA 7例, 黄色ブドウ球菌 5例, H.Influenzae 3例, A群溶連菌 2例, S.Pneumoniae 1例, E-coli 1例で, MRSA 7例中5例は新生児であった. 全体の成績は優9例, 良7例, 可0例, 不可3例, そのうち抗菌薬投与あり群は優5例, 良3例, 不可1例, MRSAは優3例, 良3例, 不可1例であった. 今回の結果では菌による差は見られなかった.
ISSN:0917-6950