少年野球における外側型上腕骨小頭離断性骨軟骨炎に対する骨釘による治療成績

「要旨」対象は1997年より2009年までに少年野球における外側型上腕骨小頭離断性骨軟骨炎に対して骨釘による固定術を行った16例である. 手術時平均年齢は12.8歳, 術後経過観察期間は平均18.8か月であった. ポジションはキャッチャー6例, 内野手4例, ピッチャーおよび外野手がそれぞれ3例であった. 方法は全例関節鏡による評価を行った後, 外側アプローチで病巣を展開し, 尺骨近位部より採取した直径2~3mm, 長さ12~18mmの骨釘を病巣の大きさに併せて使用し固定した. 投球を再開した時期は平均5.3か月で全例野球に復帰していた. 11例がもとの競技レベルに復帰していた. 肘関節可動域...

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Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 2011-10, Vol.20 (2), p.371-376
Hauptverfasser: 高原康弘, 内田陽一郎, 加藤久佳, 渡辺典行, 檜谷興, 熊谷達仁, 平野文崇, 布施好史, 壇浦生日
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」対象は1997年より2009年までに少年野球における外側型上腕骨小頭離断性骨軟骨炎に対して骨釘による固定術を行った16例である. 手術時平均年齢は12.8歳, 術後経過観察期間は平均18.8か月であった. ポジションはキャッチャー6例, 内野手4例, ピッチャーおよび外野手がそれぞれ3例であった. 方法は全例関節鏡による評価を行った後, 外側アプローチで病巣を展開し, 尺骨近位部より採取した直径2~3mm, 長さ12~18mmの骨釘を病巣の大きさに併せて使用し固定した. 投球を再開した時期は平均5.3か月で全例野球に復帰していた. 11例がもとの競技レベルに復帰していた. 肘関節可動域は術前平均伸展-7.2°, 屈曲131.2°が最終調査時伸展-3.7°, 屈曲140°に改善していた. 最終調査時, 12例は全く痛みがなかったが, 軽い痛みや違和感が4例に存在した. X線による評価は15例で修復が得られたが, 3例において骨片の再発する症例が存在した. 骨釘による固定術で自家軟骨を温存でき満足する結果を得ることができた.
ISSN:0917-6950