94°の高度安定型大腿骨頭すべり症に対し屈曲骨切り術で治療した症例の初期経過
「要旨」高度安定型大腿骨頭すべり症に対し, 転子部屈曲骨切り術で治療した症例の初期経過を報告した. 症例は11歳女児で, 主訴が膝痛であったため近医で診断がつかず, 6か月間の経過ののち当科を初診した. X線診断では, PTA94°と極めて高度の安定型すべり症であった. 3次元CTシミュレーションと実物大骨模型の作製などにより手術計画を行った後, 50°の転子部屈曲骨切り術を行うとともに骨端部をスクリュー固定した. 術後1年の現在まで合併症は認めず, 軽度の内旋制限が残存するが, 歩行時痛はなく, 跛行も改善し経過良好である. 転子部屈曲骨切り術は簡便で合併症リスクの少ない術式であり, 安定型...
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Veröffentlicht in: | 日本小児整形外科学会雑誌 2009-02, Vol.18 (1), p.27-31 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」高度安定型大腿骨頭すべり症に対し, 転子部屈曲骨切り術で治療した症例の初期経過を報告した. 症例は11歳女児で, 主訴が膝痛であったため近医で診断がつかず, 6か月間の経過ののち当科を初診した. X線診断では, PTA94°と極めて高度の安定型すべり症であった. 3次元CTシミュレーションと実物大骨模型の作製などにより手術計画を行った後, 50°の転子部屈曲骨切り術を行うとともに骨端部をスクリュー固定した. 術後1年の現在まで合併症は認めず, 軽度の内旋制限が残存するが, 歩行時痛はなく, 跛行も改善し経過良好である. 転子部屈曲骨切り術は簡便で合併症リスクの少ない術式であり, 安定型すべり症の重症例に対しても安全で有効な治療法になりうると考える. |
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ISSN: | 0917-6950 |