内反肘変形に対する矯正骨切り - 内旋矯正の必要性に関する検討
「要旨」上腕骨顆上骨折後の内反肘変形に対して内旋変形矯正を行う必要性については様々な意見がある. 今回この点に焦点を当ててこれまでの手術例を検討した. 1983年6月~2006年11月までに内反肘矯正骨切り術を施行した症例は82肘 (内旋矯正群37肘内旋非矯正群45肘) であった. 術後最終診察時の屈曲角度は内旋矯正群は非矯正群に比べ有意に改善していたものの, 非矯正群においても日常生活上支障をきたさない程度まで改善していた (最終診察時平均屈曲角度 ; 内旋矯正群131.3°,内旋非矯正群127.5°). 一方, 内旋矯正群では非矯正群に比べ計画どおりのcarrying angle (CA)...
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Veröffentlicht in: | 日本小児整形外科学会雑誌 2007-09, Vol.16 (2), p.260-264 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」上腕骨顆上骨折後の内反肘変形に対して内旋変形矯正を行う必要性については様々な意見がある. 今回この点に焦点を当ててこれまでの手術例を検討した. 1983年6月~2006年11月までに内反肘矯正骨切り術を施行した症例は82肘 (内旋矯正群37肘内旋非矯正群45肘) であった. 術後最終診察時の屈曲角度は内旋矯正群は非矯正群に比べ有意に改善していたものの, 非矯正群においても日常生活上支障をきたさない程度まで改善していた (最終診察時平均屈曲角度 ; 内旋矯正群131.3°,内旋非矯正群127.5°). 一方, 内旋矯正群では非矯正群に比べ計画どおりのcarrying angle (CA) が得られなかった (平均CA; 内旋矯正群術直後9.3L術後5.3°, 内旋非矯正群術直後7.3°一術後7.3°). 内旋矯正は骨切り術後の接触面が少なくなり矯正位の維持が難しい. 内反肘の晩発合併症のうち, 後外側回旋不安定症については内反矯正のみで十分制動可能で, 遅発性尺骨神経麻痺では皮下前方移行術の併用により対応可能である. このことからも内旋矯正の併用をあえて行う必要はなく, 確実な矯正が得られる内反のみの矯正でも十分と考える. |
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ISSN: | 0917-6950 |