Salter法の長期成績 - 術後骨頭被覆・骨頭変形と関節症性変化発生の相関

「要旨」Salter法術後の骨頭被覆および骨頭変形が関節症性変化 (以下, OA) に及ぼす影響を調査した. 対象は調査時年齢25歳以上の21例・27股とした. 術後の骨頭被覆度と骨頭変形の有無により対象を4群に分類し, 各群でのOA発生とその要因について調査した. OA発生数は, 被覆良好・変形なし群で10股中1股, 被覆良好・変形あり群で8股中3股, 被覆不良・変形なし群で2股中2股, 被覆不良・変形あり群で7股中3股であった. また変形例でのOAの要因は骨頭変形による臼蓋との曲率不一致と骨頭外反に伴う骨頭側方化であった. 変形のない例では骨頭被覆度とOA発生はよく相関したが, 骨頭変形例...

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Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 2006-08, Vol.15 (2), p.209-213
Hauptverfasser: 大山泰生, 坂巻豊教, 柳本繁
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」Salter法術後の骨頭被覆および骨頭変形が関節症性変化 (以下, OA) に及ぼす影響を調査した. 対象は調査時年齢25歳以上の21例・27股とした. 術後の骨頭被覆度と骨頭変形の有無により対象を4群に分類し, 各群でのOA発生とその要因について調査した. OA発生数は, 被覆良好・変形なし群で10股中1股, 被覆良好・変形あり群で8股中3股, 被覆不良・変形なし群で2股中2股, 被覆不良・変形あり群で7股中3股であった. また変形例でのOAの要因は骨頭変形による臼蓋との曲率不一致と骨頭外反に伴う骨頭側方化であった. 変形のない例では骨頭被覆度とOA発生はよく相関したが, 骨頭変形例では術後の骨頭被覆のみでは長期の予後予測は困難であることが判明した. 経過中に骨頭変形が出現した症例では慎重な経過観察のみならず, 何らかの再補正手術も必要と考えられた.
ISSN:0917-6950