ペルテス病に対する近赤外線照射の意義

「要旨」ペルテス病15例16関節, 年齢は5~11歳, 平均7歳に対して, 装具療法に近赤外線照射を併用し治療効果について検討した. 硬化期以前から照射を開始したCatterall III型9関節と同年齢の硬化期以前から装具のみ施行した非照射例Catterall III型14関節のX線経過を比較検討した. 照射群では早期から骨頭核外側に修復がみられ, 分節期は照射群平均6.1か月, 非照射群平均9か月. 極期から修復までの期間は, 照射群平均4.2±2.1か月, 非照射群平均20.2±6.0か月で, 照射群で極期から修復までの期間が著明に短縮していた. 装具療法に近赤外線照射を併用することによ...

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Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 2004-06, Vol.13 (2), p.141-146
Hauptverfasser: 朝貝芳美, 木村大, 渡辺泰央, 今給黎篤弘, 渥美敬
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」ペルテス病15例16関節, 年齢は5~11歳, 平均7歳に対して, 装具療法に近赤外線照射を併用し治療効果について検討した. 硬化期以前から照射を開始したCatterall III型9関節と同年齢の硬化期以前から装具のみ施行した非照射例Catterall III型14関節のX線経過を比較検討した. 照射群では早期から骨頭核外側に修復がみられ, 分節期は照射群平均6.1か月, 非照射群平均9か月. 極期から修復までの期間は, 照射群平均4.2±2.1か月, 非照射群平均20.2±6.0か月で, 照射群で極期から修復までの期間が著明に短縮していた. 装具療法に近赤外線照射を併用することにより, 照射後lateral pillarが早期に形成され, 免荷装具療法で骨頭のcollapseを防ぐことで骨頭のcollapseによる壊死治癒過程の遷延や, 骨頭変形増悪の悪循環に陥らず, 急速に骨頭核内外側の修復が進み, ペルテス病治療期間の短縮および骨頭変形増悪防止が確認された. 照射開始時期が硬化期以前であればペルテス病治療期間の短縮および骨頭変形増悪防止が期待できる.
ISSN:0917-6950