脳性麻痺股関節脱臼に対する観血的治療

「要旨」我々は脳性麻痺股関節脱臼に対し松尾法に準じた選択的多関節筋解離術 (以下筋解離術), あるいは筋解離術に加え観血的整復術 (以下OR), 大腿骨減捻内反短縮骨切り術 (以下DVO) を行っている. 今回それら観血的治療を行った症例の短期成績を報告する. 対象は平成12年6月までの4年間に当センターで観血的治療を施行したMigration Percentageが50%以上の症例である. すべて筋解離術を行い, OR, DVOを併用した症例もある. 対象症例では平成10年4月よりハムストリングと大腿直筋を中枢全切離とし, ORでは関節包を全周切離とした. 変更後の症例でX線上の改善が良く,...

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Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 2002-06, Vol.11 (2), p.177-183
Hauptverfasser: 池田啓一, 坂本公宣
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」我々は脳性麻痺股関節脱臼に対し松尾法に準じた選択的多関節筋解離術 (以下筋解離術), あるいは筋解離術に加え観血的整復術 (以下OR), 大腿骨減捻内反短縮骨切り術 (以下DVO) を行っている. 今回それら観血的治療を行った症例の短期成績を報告する. 対象は平成12年6月までの4年間に当センターで観血的治療を施行したMigration Percentageが50%以上の症例である. すべて筋解離術を行い, OR, DVOを併用した症例もある. 対象症例では平成10年4月よりハムストリングと大腿直筋を中枢全切離とし, ORでは関節包を全周切離とした. 変更後の症例でX線上の改善が良く, OR, DVO併用例ではより安定した股関節を得た. 変更後の筋解離術を行うことで筋解離術単独での適応が広がり, OR, DVO併用例においては, 関節包の全周切離が股関節の求心位, 安定性に重要であると考えた.
ISSN:0917-6950