大腿筋膜張筋のfibrosisが原因と考えられた股関節外転拘縮の1例
「要旨」股関節外転拘縮の原因として大腿筋膜張筋のfibrosisが考えられた症例を経験した. 症例は19歳男性. 3歳時右大腿四頭筋拘縮症と診断され保存的に治療されていた. 17歳頃より右股関節外転, 屈曲, 外旋拘縮, 右下肢の見かけ上の短縮, 跛行が増強してきた. 入院時Thomas test, Ober's testとも右側で陽性であった. この症例に対し手術的治療を行った. 右大腿近位外側皮下脂肪層内に線維様索状組織が存在し大腿筋膜張筋の筋組織内にも硬い線維様組織を認め, これらを切除した. また縫工筋周囲筋膜は肥厚しており大腿直筋は緊張が強かった. 本症例では注射によって大...
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Veröffentlicht in: | 日本小児整形外科学会雑誌 2000-06, Vol.9 (2), p.246-249 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」股関節外転拘縮の原因として大腿筋膜張筋のfibrosisが考えられた症例を経験した. 症例は19歳男性. 3歳時右大腿四頭筋拘縮症と診断され保存的に治療されていた. 17歳頃より右股関節外転, 屈曲, 外旋拘縮, 右下肢の見かけ上の短縮, 跛行が増強してきた. 入院時Thomas test, Ober's testとも右側で陽性であった. この症例に対し手術的治療を行った. 右大腿近位外側皮下脂肪層内に線維様索状組織が存在し大腿筋膜張筋の筋組織内にも硬い線維様組織を認め, これらを切除した. また縫工筋周囲筋膜は肥厚しており大腿直筋は緊張が強かった. 本症例では注射によって大腿筋膜張筋の線維化が主病変となり, 縫工筋, 大腿直筋及び腸脛靱帯との瘢痕性癒着変化により股関節外転拘縮を生じたものと考えられた. |
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ISSN: | 0917-6950 |