当科におけるペルテス病の治療成績

「要旨」成長終了時まで経過観察し得たペルテス病症例のX線学的評価を行い検討した. 対象は当科において加療したペルテス病患児61例のうち16例18関節で, 内訳は男児12例13関節, 女児4例5関節で病型別ではCatterall group(以下G)IIが5股, G. III 10股, G・IV 3股であった. 治療内容は保存的に加療したもの8例, 減捻内反骨切り術単独2例, Salter手術併用例が6例であった. 治療開始時年齢は平均7歳5カ月, 経過観察期間は平均8年1カ月である. 以上の症例に対して最終調査時X線でMose法, acetabular head index(AHI), art...

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Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 1998-01, Vol.7 (1), p.120-125
Hauptverfasser: 柳園賜一郎, 長鶴義隆, 坂本康典, 飯干明
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」成長終了時まで経過観察し得たペルテス病症例のX線学的評価を行い検討した. 対象は当科において加療したペルテス病患児61例のうち16例18関節で, 内訳は男児12例13関節, 女児4例5関節で病型別ではCatterall group(以下G)IIが5股, G. III 10股, G・IV 3股であった. 治療内容は保存的に加療したもの8例, 減捻内反骨切り術単独2例, Salter手術併用例が6例であった. 治療開始時年齢は平均7歳5カ月, 経過観察期間は平均8年1カ月である. 以上の症例に対して最終調査時X線でMose法, acetabular head index(AHI), articulotrochanteric distance(ATD)を計測し, 我々の考案した点数表示を用い, 優良可3段階に評価した. さらにCE角, lateral subluxation ratio(LSR)を計測し, その推移を検討した. 各計測値と最終X線成績との関係においてG. III型のうちLSRが1.5を越える保存的治療群では成績不良であった. 手術群において術後6カ月のCE角が15度以上, 術後1年のAHIが75%以上保持されていれば, 良好な成績が得られた. 以上より骨頭の側方化と治療成績には密接な関係があり, 手術的治療に踏み切れば, 術後早期に求心性を回復させ, 確実にcontainmentを得られるような術式の選択が必要となる.
ISSN:0917-6950