二分脊椎症児の大腿部筋肉MRI画像の検討
「要旨」20歳未満の二分脊椎症児35名を対象として歩行能力および下肢の徒手筋力テスト (MMT) スコアを調査した. また, 上記35名のうちの11名を対象として大腿部筋肉の磁気共鳴画像 (MRI) 検査を行った. 臨床調査の結果, 大腿四頭筋MMTスコアと歩行能力との間, および膝屈筋MMTスコアと歩行能力との間に有意の関連が認められた. MRI検査は大腿全長にわたり水平断像のT1強調画像 (spin-echo法) を撮影した. その結果, 大腿四頭筋のMRIではMMTに優る情報が得られなかった. 膝屈筋群のMRIでは, 一部の筋の信号強度が皮下脂肪と同一の信号強度に置換されていた. その信...
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Veröffentlicht in: | 日本小児整形外科学会雑誌 1995-11, Vol.5 (1), p.1-4 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」20歳未満の二分脊椎症児35名を対象として歩行能力および下肢の徒手筋力テスト (MMT) スコアを調査した. また, 上記35名のうちの11名を対象として大腿部筋肉の磁気共鳴画像 (MRI) 検査を行った. 臨床調査の結果, 大腿四頭筋MMTスコアと歩行能力との間, および膝屈筋MMTスコアと歩行能力との間に有意の関連が認められた. MRI検査は大腿全長にわたり水平断像のT1強調画像 (spin-echo法) を撮影した. その結果, 大腿四頭筋のMRIではMMTに優る情報が得られなかった. 膝屈筋群のMRIでは, 一部の筋の信号強度が皮下脂肪と同一の信号強度に置換されていた. その信号強度の変化により, 大腿二頭筋, 半膜様筋, 半腱様筋を別々に評価できた. また, MMTとMRIとの比較から半膜様筋の麻痺が筋力低下に大きく関与していることが示唆された. 二分脊椎児の大腿部MRI検査は膝屈筋の病態を詳細に知るうえで有用であった. |
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ISSN: | 0917-6950 |