歯突起形成不全を伴う小児環軸関節転位の手術的治療における問題点

「要旨」著明な不安定性のために脊髄症状を呈する歯突起形成不全を伴う小児の環軸関節転位7例を対象に, 臨床経過と治療経過中の問題点を調査した. 合併症は, Down症候群2例, pseudo-achondroplasia, Klippel-Feil症候群および脳性小児麻痺が各1例であった. 後方固定術を4例に, 後方除圧・固定術を1例に行った. また, 後方除圧・固定術に続いて二期的に経口的前方除圧術を1例に, 一期的に後方固定術・経口的前方除圧術を1例に行った. 脊髄症状の推移は, 著明改善3例 (42%), 改善2例 (29%), 不変2例 (29%) であった. 3例はADLが自立したが,...

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Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 1995-03, Vol.4 (2), p.267-270
Hauptverfasser: 斉鹿稔, 河合伸也, 小田裕胤, 川上不二夫, 豊田耕一郎, 國司善彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」著明な不安定性のために脊髄症状を呈する歯突起形成不全を伴う小児の環軸関節転位7例を対象に, 臨床経過と治療経過中の問題点を調査した. 合併症は, Down症候群2例, pseudo-achondroplasia, Klippel-Feil症候群および脳性小児麻痺が各1例であった. 後方固定術を4例に, 後方除圧・固定術を1例に行った. また, 後方除圧・固定術に続いて二期的に経口的前方除圧術を1例に, 一期的に後方固定術・経口的前方除圧術を1例に行った. 脊髄症状の推移は, 著明改善3例 (42%), 改善2例 (29%), 不変2例 (29%) であった. 3例はADLが自立したが, 2例はADLに介助を要していたまた, 1例は気管形成不全のために, 1例はCO2ナルコーシスのために, 各々術後1年および6ヵ月で死亡した. 先天性疾患や重度の脊髄障害の合併が問題となり, 脊髄症状の評価, 後式選択および後療法において難渋した.
ISSN:0917-6950