分娩麻痺における周産期因子の検討

「要旨」分娩麻痺184例について, 患者数の推移, 麻痺の形式, 重症度新生児側・母体側の因子, 合併症の有無およびこれらの相互関係を検討し, 分娩麻痺の発生の危険因子を考察した. 分娩麻痺は右側優位で, 麻痺の形式は頭位分娩では全型が過半数を占め, 骨盤位分娩では上位型が大多数を占めた. 良好な回復を示したのは29%にすぎなかった. 出生時体重は頭位分娩では平均4218g, 骨盤位分娩では平均2930gであった. 分娩様式は頭位分娩113例, 骨盤位分娩63例, 帝王切開/例, 不明7例であった. 頭位分娩の中には鉗子分娩10例, 吸引分娩38例が含まれていた. 合併症として仮死が80例 (...

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Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 1995-03, Vol.4 (2), p.187-190
Hauptverfasser: 川端秀彦, 安井夏生, 北野元裕, 濱田泰彦, 佐藤宗彦, 正富隆
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」分娩麻痺184例について, 患者数の推移, 麻痺の形式, 重症度新生児側・母体側の因子, 合併症の有無およびこれらの相互関係を検討し, 分娩麻痺の発生の危険因子を考察した. 分娩麻痺は右側優位で, 麻痺の形式は頭位分娩では全型が過半数を占め, 骨盤位分娩では上位型が大多数を占めた. 良好な回復を示したのは29%にすぎなかった. 出生時体重は頭位分娩では平均4218g, 骨盤位分娩では平均2930gであった. 分娩様式は頭位分娩113例, 骨盤位分娩63例, 帝王切開/例, 不明7例であった. 頭位分娩の中には鉗子分娩10例, 吸引分娩38例が含まれていた. 合併症として仮死が80例 (43%), 横隔神経麻痺が17例 (9%), Horner's signが16例 (9%), 筋性斜頚が31例 (17%), 骨折脱臼が24例 (13%) (鎖骨骨折15例, 上腕骨骨折7例, 肩関節脱臼2例) にみられた. 異常分娩高出生時体重が分娩麻痺の発生の危険因子であることがわかった.
ISSN:0917-6950