脳性麻痺股関節脱臼の治療成績
「要旨」臼蓋形成不全をすでに伴った脳性麻痺股関節脱臼, 亜脱臼10例15関節に対して選択的筋解離術, 観血的整復術, 大腿骨減捻内反骨切り術 (DVO) を行った. 特に10歳代前半までの症例にはSalterもしくはPemberton手術, 成長期以降の症例では寛骨臼球状骨切り術 (SAO) を加えた. これらの手術的治療の時期や適応について我々の治療方針を確立すべく, 治療成績を調査検討した. 運動機能レベルの著しい改善, 関節可動域の増大および骨頭の十分な臼蓋被覆がえられ満足すべき成績であった. そこで次のような治療方針が適切と考えられた. (1) まず選択的筋解離術を行うが, 特に大腿骨...
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Veröffentlicht in: | 日本小児整形外科学会雑誌 1994-03, Vol.3 (2), p.235-241 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」臼蓋形成不全をすでに伴った脳性麻痺股関節脱臼, 亜脱臼10例15関節に対して選択的筋解離術, 観血的整復術, 大腿骨減捻内反骨切り術 (DVO) を行った. 特に10歳代前半までの症例にはSalterもしくはPemberton手術, 成長期以降の症例では寛骨臼球状骨切り術 (SAO) を加えた. これらの手術的治療の時期や適応について我々の治療方針を確立すべく, 治療成績を調査検討した. 運動機能レベルの著しい改善, 関節可動域の増大および骨頭の十分な臼蓋被覆がえられ満足すべき成績であった. そこで次のような治療方針が適切と考えられた. (1) まず選択的筋解離術を行うが, 特に大腿骨の前捻, 外反や臼蓋形成不全が顕著となりCE角が0°未満の場合には, 5, 6歳位にDVOとSalterあるいはPemberton手術を追加する. (2) CE角が10°以下を示す10歳代後半の症例にはSAOを選択して, 骨頭の良好な求心性を確保する. |
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ISSN: | 0917-6950 |