多合趾症の治療

「はじめに」足の多趾症および多合趾症は手の場合と同様に足趾の先天奇形の内で最も発生頻度が高く診療においてしばしば遭遇する奇形であるが, 指の多指症, 合指症に比較して成書や論文に取り上げられることは少ない. これは, 欧米では生活様式の違いや奇形に対する受けとりかたの相違により治療の問題とされていないためと考えられる. しかし, 素足になる機会の多い日本人にとって多合趾症は重要な問題である. 我々は今回教室における足の多合趾症のうちで手術を行った症例を中心に検討したので報告する. 「症例」昭和58年より平成2年までの間に当科で手術治療を行った多合趾症は16例19足であった. 左右別では右側10...

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Veröffentlicht in:日本小児整形外科学会雑誌 1991-11, Vol.1 (1), p.138-141
Hauptverfasser: 嶋田隆夫, 細川正人, 井村慎一, 吉村光生
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」足の多趾症および多合趾症は手の場合と同様に足趾の先天奇形の内で最も発生頻度が高く診療においてしばしば遭遇する奇形であるが, 指の多指症, 合指症に比較して成書や論文に取り上げられることは少ない. これは, 欧米では生活様式の違いや奇形に対する受けとりかたの相違により治療の問題とされていないためと考えられる. しかし, 素足になる機会の多い日本人にとって多合趾症は重要な問題である. 我々は今回教室における足の多合趾症のうちで手術を行った症例を中心に検討したので報告する. 「症例」昭和58年より平成2年までの間に当科で手術治療を行った多合趾症は16例19足であった. 左右別では右側10足, 左側9足, 両側例は3例と片側例が全体の81%を占めていた. 性別では男児7例, 女児9例であった. 合併症としては筋性斜頚が1例に認められた. 2-3趾の合趾1足を除き, 残り18足は4-5-6趾または5-6趾の合趾であった.
ISSN:0917-6950