カスタムタイプマウスガードによる外傷予防効果に関する研究 - 上顎前歯部の厚さを確保する製作法について

要旨: 顎口腔領域の外傷予防には, カスタムメイドのマウスガード(以下, MG)の装着が有効であり, シングルタイプのMGが一般的に普及している. シングルタイプのMGは, ラミネートタイプのMGと比較すると製作が比較的容易ではあるが, MGシート圧接時において厚さの調節が困難であり, 特に前歯部の厚さの確保が問題となる. MGの前歯部の厚さが薄くなる要因として, 加熱・軟化されたMGシートが自重により垂れ下がり, MGシートの厚さが変化することが考えられる. そこで, 本研究では, 加熱・軟化されたMGシートが自重により垂れ下がることにより, 製作されたMGの厚さに及ぼす影響について検討を行...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:明海歯科医学 2022-02, Vol.51 (1), p.1-9
Hauptverfasser: 小野大地, 北邦宏, 竹下玲, 松本勝, 深井智子, 入江浩一郎, 西條光雅, 眞鍋良太, 鈴木千晶, 安井利一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:要旨: 顎口腔領域の外傷予防には, カスタムメイドのマウスガード(以下, MG)の装着が有効であり, シングルタイプのMGが一般的に普及している. シングルタイプのMGは, ラミネートタイプのMGと比較すると製作が比較的容易ではあるが, MGシート圧接時において厚さの調節が困難であり, 特に前歯部の厚さの確保が問題となる. MGの前歯部の厚さが薄くなる要因として, 加熱・軟化されたMGシートが自重により垂れ下がり, MGシートの厚さが変化することが考えられる. そこで, 本研究では, 加熱・軟化されたMGシートが自重により垂れ下がることにより, 製作されたMGの厚さに及ぼす影響について検討を行った. その結果, 加熱・軟化されたMGシートが自重により垂れ下がることにより, MGの前歯部の厚さが薄くなることが示された. また, MGシートの自重による垂れ下がりを防止するために, MGシート加熱時にMGシートの下にテフロンシートを設置することは, 製作されたMGの前歯部の厚さの安定性が優れることが示された.
ISSN:1881-4298