「川越市における糖尿病に関わる歯科医科連携の試みに関して」 第三報 ~糖尿病性腎症と平均残存歯数, 歯科疾患実態調査の質問項目を使用した口腔に関する自覚症状の検討

要旨: 埼玉県川越市において, 地域住民の健康増進を目的として, 「糖尿病に関わる歯科医科連携の会」を2015年度に発足させた. 糖尿病の合併症は, 神経障害, 網膜症, 動脈硬化(脳卒中・心臓病), 腎不全等であり, これらの合併症の病態が, 患者のQOLを著しく低下させることが糖尿病患者の大きな問題となっている. 特に, 慢性透析患者の原疾患で最も多いのは糖尿病性腎症となっている. そこで, 糖尿病性腎症病気分類2014を用いて, 透析導入前の糖尿病性腎症と残存歯数, 口腔に関する自覚症状に関して調査し, その関連を明らかにすることを目的とした. 対象は, 内科に受診中の糖尿病患者で, 調...

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Veröffentlicht in:明海歯科医学 2021-03, Vol.50 (1), p.21-27
Hauptverfasser: 深井智子, 望月司, 皆川真哉, 中野文夫, 吉川賢, 河合裕直, 八木裕太, 竹下玲, 申基哲, 安井利一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:要旨: 埼玉県川越市において, 地域住民の健康増進を目的として, 「糖尿病に関わる歯科医科連携の会」を2015年度に発足させた. 糖尿病の合併症は, 神経障害, 網膜症, 動脈硬化(脳卒中・心臓病), 腎不全等であり, これらの合併症の病態が, 患者のQOLを著しく低下させることが糖尿病患者の大きな問題となっている. 特に, 慢性透析患者の原疾患で最も多いのは糖尿病性腎症となっている. そこで, 糖尿病性腎症病気分類2014を用いて, 透析導入前の糖尿病性腎症と残存歯数, 口腔に関する自覚症状に関して調査し, その関連を明らかにすることを目的とした. 対象は, 内科に受診中の糖尿病患者で, 調査期間中に腎機能検査を実施した者とし, 腎機能の変化による比較検討を行った. 具体的には, 糖尿病性腎症第1期から第3期で比較を行った. 腎臓病期が進むと中央値年齢の増加と, 平均残存歯数の減少が認められた(p
ISSN:1881-4298