歯周病患者におけるインプラント周囲のプロービング時の出血に関する臨床的研究

「要旨」 : 本研究の目的は, 歯周治療後にインプラント治療を行った患者において, インプラント周囲のプロービング時の出血 (BOP) の分布とBOPと他の臨床的パラメータとの関係を明らかにすることである. 129人の患者において, 501本のインプラントおよび3006か所のインプラント周囲の検査部位の評価を行った. BOP陽性率は, 患者レベルで40.3%, インプラントレベルで26.7%, 検査部位レベルで8.4% であった. BOP陽性と有意な関連性が認められたのは, 患者レベルでは, インプラントの埋入本数, インプラントレベルでは, 観察期間, 改良型プラークインデックス, 排膿,...

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Veröffentlicht in:明海歯科医学 2019-09, Vol.48 (2), p.43-51
Hauptverfasser: 小玉治樹, 林丈一朗, 杉山雄一郎, 脇田有貴, 竹谷佳将, 夏堀壮一郎, 林鋼兵, 鈴木允文, 石井麻紀子, 大塚秀春, 辰巳順一, 申基哲
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」 : 本研究の目的は, 歯周治療後にインプラント治療を行った患者において, インプラント周囲のプロービング時の出血 (BOP) の分布とBOPと他の臨床的パラメータとの関係を明らかにすることである. 129人の患者において, 501本のインプラントおよび3006か所のインプラント周囲の検査部位の評価を行った. BOP陽性率は, 患者レベルで40.3%, インプラントレベルで26.7%, 検査部位レベルで8.4% であった. BOP陽性と有意な関連性が認められたのは, 患者レベルでは, インプラントの埋入本数, インプラントレベルでは, 観察期間, 改良型プラークインデックス, 排膿, および粘膜可動性, 検査部位レベルでは, プロービング深さおよび検査か所 (隣接面) であった. また, BOP陽性に関してロジスティック回帰分析を行った結果, オッズ比が高かったのは, 改良型プラークインデックス, 粘膜可動性, プロービング深さであった. 結論として, プラークコントロールが不良であること, インプラント周囲粘膜に可動性があること, そして, ポケットが深いことがBOP陽性のリスク因子であることが示唆された.
ISSN:1881-4298