CBCTを用いた下顎切歯管の成長発育に対する周囲

「要旨」 : 下顎管はオトガイ孔で骨外に開口しているが, オトガイ孔よりも前歯部方向にも走行が継続していることが知られている. オトガイ孔以後は切歯管と呼ばれ, 舌孔に達するとされているが切歯管に関する報告は少ない. 切歯管の成長・発育に伴う面積と長さ, 顎骨との関係の変化について明らかにするため本研究を行った. Hellman歯齢IA~VA期とVA期相当の患者のデータ10例を対象とし画像解析を行った. 実験には, ヒト乾燥下顎骨をHellman歯齢各期でそれぞれ5個体ずつ用いた. 各下顎骨を左右側計測し, 計100個体とVA期相当で同意の得られた患者のデータ10例について画像解析を行った....

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Veröffentlicht in:明海歯科医学 2018-02, Vol.47 (1), p.20-32
Hauptverfasser: 鈴木達也, 井澤真希, 小澤智宣, 高橋伸年, 齊藤嘉大, 齋藤圭輔, 岩脇淳志, 奥村泰彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」 : 下顎管はオトガイ孔で骨外に開口しているが, オトガイ孔よりも前歯部方向にも走行が継続していることが知られている. オトガイ孔以後は切歯管と呼ばれ, 舌孔に達するとされているが切歯管に関する報告は少ない. 切歯管の成長・発育に伴う面積と長さ, 顎骨との関係の変化について明らかにするため本研究を行った. Hellman歯齢IA~VA期とVA期相当の患者のデータ10例を対象とし画像解析を行った. 実験には, ヒト乾燥下顎骨をHellman歯齢各期でそれぞれ5個体ずつ用いた. 各下顎骨を左右側計測し, 計100個体とVA期相当で同意の得られた患者のデータ10例について画像解析を行った. 顎骨のエックス線撮影はCBCT撮影装置ファインキューブを使用し, 撮影条件は高精細モードで行った. 画像解析には高速3次元画像解析装置VPA PLUS (東京) を使用し得られたオトガイ孔から切歯にかけて1mm間隔のパラアキシャル像を取得. これを再構成して前頭断像を得た. 得られた各前頭断像について次の項目を計測し, 解析・検討を行い以下の結論を得た. 1. 切歯管の形態は始点から終点まで走行していったが明らかな変化はなかった. 2. 切歯管の長さはIIC期までは増加していた. それ以降は大きな変化は認められなかったがIVC期に増加を認めた. これによりScammonの臓器発育曲線では一般型を示した. 3. 皮質骨と海綿骨の長さについて歯齢ともに長さが大きくなっていった. 皮質骨は値が一定であったが, 海綿骨は値の変動がIIIA期まで大きくなっていた. この変化は埋伏歯が影響したと考えられる.
ISSN:1881-4298