不搬送という課題~蘇生を希望しない終末期患者への対応
「はじめに」 本人, 家族, 主治医が十分に話し合いをし, 最後まで家で過ごすと決め, その手順を確認していても, 苦しむ姿を見て, 家族は119番通報をしてしまうことがある. 救急隊が心肺停止(以下, CPA)を確認した場合, 心肺蘇生(以下, CPR)を開始する. しかし, 慌てた家族は「本人は望んでいません. やめてください. 主治医に連絡しますのでお帰りください」と救急隊にお願いをする. しかし, 救急隊は, 業務規程上「処置はやめられません」と家族と押し問答となる. 実際に家族がCPR の中止や不搬送を求めて, 救急隊の活動が困難となる事案が増えている. 救急隊はどのように活動すべき...
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Veröffentlicht in: | 日本在宅救急医学会誌 2023/10/31, Vol.7(1), pp.12-16 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」 本人, 家族, 主治医が十分に話し合いをし, 最後まで家で過ごすと決め, その手順を確認していても, 苦しむ姿を見て, 家族は119番通報をしてしまうことがある. 救急隊が心肺停止(以下, CPA)を確認した場合, 心肺蘇生(以下, CPR)を開始する. しかし, 慌てた家族は「本人は望んでいません. やめてください. 主治医に連絡しますのでお帰りください」と救急隊にお願いをする. しかし, 救急隊は, 業務規程上「処置はやめられません」と家族と押し問答となる. 実際に家族がCPR の中止や不搬送を求めて, 救急隊の活動が困難となる事案が増えている. 救急隊はどのように活動すべきか, また終末期患者や家族の意思をどのようにかなえるべきか, 明確な指針のない現状, 大きな課題といえる. 「目的」 千葉県東部地域メディカルコントロール協議会(以下, 当MC協議会)で運用している終末期患者のCPRを望まない希望を尊重するために策定した救急隊活動プロトコール運用の現状を報告し, 問題点を明らかにすること. |
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ISSN: | 2436-066X 2436-4738 |
DOI: | 10.50941/jjshem.7.1_12 |