医療従事者に対するインターフェロンγ遊離試験と低線量CT検査を用いた結核スクリーニングの実施
〔目的・対象・方法〕医療従事者の結核感染や発症を評価する目的で,新規採用職員(新規職員)120名と結核感染危険度の高い職員(ハイリスク職員)212名の計332名に対してインターフェロンγ遊離試験(IGRA)を実施した。IGRAとしてT-スポット®.TBを用いた。〔結果〕新規職員では陽性が2名,陰性が118名であった。陽性者2名に低線量CT(LDCT)を行うと2名とも異常を認めず,結核既感染者と判定した。陰性の118名は結核未感染者と判定した。ハイリスク職員では陽性が8名,陰性が202名,判定保留が1名,判定不可が1名であった。陽性者8名にLDCTを行うと2名に異常を認め,1名は肺結核(TB)と...
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Veröffentlicht in: | 結核 2015, Vol.90(11), pp.683-687 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 〔目的・対象・方法〕医療従事者の結核感染や発症を評価する目的で,新規採用職員(新規職員)120名と結核感染危険度の高い職員(ハイリスク職員)212名の計332名に対してインターフェロンγ遊離試験(IGRA)を実施した。IGRAとしてT-スポット®.TBを用いた。〔結果〕新規職員では陽性が2名,陰性が118名であった。陽性者2名に低線量CT(LDCT)を行うと2名とも異常を認めず,結核既感染者と判定した。陰性の118名は結核未感染者と判定した。ハイリスク職員では陽性が8名,陰性が202名,判定保留が1名,判定不可が1名であった。陽性者8名にLDCTを行うと2名に異常を認め,1名は肺結核(TB)と診断された。他の1名は瘢痕性陰影を認めた。この1名とLDCTで異常を認めなかった6名を合わせた7名を結核既感染者と判定した。IGRA陰性者202名と結核曝露歴のない判定保留者1名を合わせた203名を結核未感染者と判定した。〔結論〕IGRAおよびIGRA陽性者に対するLDCTの実施はTBの早期診断,結核既感染者や結核未感染者の正確な判定につながり,結核感染管理に有用と考えられた。 |
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ISSN: | 0022-9776 1884-2410 |
DOI: | 10.11400/kekkaku.90.683 |