インターフェロンγ遊離試験使用指針
「要旨」: インターフェロンγ遊離試験 (interferon-gamma release assay : IGRA) はツベルクリン反応と違って, BCGおよびM.kansasii, M.szulgai, M.marinumを除くほとんどの非結核性抗酸菌の影響を受けない優れた特長をもっており, 接触者健康診断 (以下, 接触者健診) をはじめとして結核の感染診断に広く使われている. 日本結核病学会予防委員会は, クォンティフェロン(R)TBゴールド (QFT-3G) に加えて, Tスポット(R).TB (T-SPOT) が保険適用となったこと, および新知見を踏まえて, 本指針を作成すること...
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Veröffentlicht in: | 結核 2014-08, Vol.89 (8), p.717-725 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」: インターフェロンγ遊離試験 (interferon-gamma release assay : IGRA) はツベルクリン反応と違って, BCGおよびM.kansasii, M.szulgai, M.marinumを除くほとんどの非結核性抗酸菌の影響を受けない優れた特長をもっており, 接触者健康診断 (以下, 接触者健診) をはじめとして結核の感染診断に広く使われている. 日本結核病学会予防委員会は, クォンティフェロン(R)TBゴールド (QFT-3G) に加えて, Tスポット(R).TB (T-SPOT) が保険適用となったこと, および新知見を踏まえて, 本指針を作成することとした. 検査時の手技に関して, QFT-3Gは3本の専用試験管に1mLずつ血液を採取するのに対して, T-SPOTは1本の通常のヘパリン採血管に成人は6mL採血するのみで簡便である. しかし, 測定手技はT-SPOTのほうが複雑で時間がかかる. 判定基準に両者とも「判定保留」が設定されているが, その考え方と対応は異なっているので, 十分な注意が必要である. これまでに公表されている報告ではQFT-3GとT-SPOTの診断特性に大きな違いはないことから, 適用は基本的に同様であり, (1) 接触者健診, (2) 医療従事者の健康管理, (3) 発病危険が大きい患者および免疫抑制状態にある患者の健康管理, (4) 活動性結核の補助診断, が考えられる. IGRAには小児への適用, 検査の変動, 陽転化・陰転化をはじめとして, 様々な課題が残っている. 乳幼児を含めた小児に対して接触者健診等でより積極的な適用が考えられる. |
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ISSN: | 0022-9776 |