フライトナースの看護実践の構造
【はじめに】2001年から救急医療用ヘリコプターによるプレホスピタルでの救命救急活動が本格的に開始となったが、日本ではフライトナースの看護実践の歴史が浅く、フライトナースに焦点をあてた研究は少ない。 【研究目的】フライトナースの経験の語りをもとにフライトナースの看護実践を明らかにし構造化すること。 【研究方法】質的研究。フライト回数90回以上のフライトナース13名へインタビューを行ない、質的統合法(KJ法)を用いて分析した。その後フライトナースの看護実践を図解化・叙述化した。 【結果】インタビューから2,831枚のラベルが抽出された。最終的に「一刻でも早く現場に向かい病院まで命を繋ぐ ミッショ...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本救急看護学会雑誌 2015, Vol.17(2), pp.1-11 |
---|---|
Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 【はじめに】2001年から救急医療用ヘリコプターによるプレホスピタルでの救命救急活動が本格的に開始となったが、日本ではフライトナースの看護実践の歴史が浅く、フライトナースに焦点をあてた研究は少ない。 【研究目的】フライトナースの経験の語りをもとにフライトナースの看護実践を明らかにし構造化すること。 【研究方法】質的研究。フライト回数90回以上のフライトナース13名へインタビューを行ない、質的統合法(KJ法)を用いて分析した。その後フライトナースの看護実践を図解化・叙述化した。 【結果】インタビューから2,831枚のラベルが抽出された。最終的に「一刻でも早く現場に向かい病院まで命を繋ぐ ミッション」、「患者・家族に対する看護の保証」、「プレホスピタルのマネジメント」、「フライトナースと救急看護師の協働」など10枚(表札)の看護実践が導かれた。 【考察】フライトナースはプレホスピタルにおける患者・家族の危機的状況回避に繋がるニーズの充足を第一に考え実践を行っている。そして、フライトドクター、救急隊、運航クルーなどの各専門職と円滑な協働体制を築き、患者・家族を中心とした治療チームを作り上げるマネジメントが実践されていた。このようなフライトナースの実践が、患者・家族のニーズの充足となる看護の保証に繋がっていると考えられる。そのため、フライトナースはプレホスピタルにおけるスキル・ミクスのキーマンとして重要な実践を担っているといえる。 |
---|---|
ISSN: | 1348-0928 2189-6771 |
DOI: | 10.18902/jaen.17.2_1 |