肺塞栓症で発症した下腿動静脈奇形を伴う膝窩静脈性血管瘤

先天性動静脈奇形に合併した静脈性血管瘤からの肺塞栓症は非常に稀であり,治療法は確立されていない.血管瘤縫縮と抗凝固療法で良好な経過が得られている症例を経験したので報告する.症例は28歳女性,肺塞栓症のため他院で下大静脈フィルターを留置,抗凝固療法施行後,手術目的で当院紹介受診.エコーおよび造影CT, 下肢MRAで右下肢の後脛骨動脈および腓骨動脈領域の先天性動静脈奇形の診断.拡張した右膝窩静脈からの血栓が肺塞栓症の原因と診断し右膝窩静脈性血管瘤を縫縮した.術後10年経過したが,経過中に症状の再発等は認められない....

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Veröffentlicht in:日本血管外科学会雑誌 2022/09/30, Vol.31(5), pp.283-286
Hauptverfasser: 豊福, 崇浩, 三橋, 洋介, 米倉, 孝治, 菅野, 範英
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:先天性動静脈奇形に合併した静脈性血管瘤からの肺塞栓症は非常に稀であり,治療法は確立されていない.血管瘤縫縮と抗凝固療法で良好な経過が得られている症例を経験したので報告する.症例は28歳女性,肺塞栓症のため他院で下大静脈フィルターを留置,抗凝固療法施行後,手術目的で当院紹介受診.エコーおよび造影CT, 下肢MRAで右下肢の後脛骨動脈および腓骨動脈領域の先天性動静脈奇形の診断.拡張した右膝窩静脈からの血栓が肺塞栓症の原因と診断し右膝窩静脈性血管瘤を縫縮した.術後10年経過したが,経過中に症状の再発等は認められない.
ISSN:0918-6778
1881-767X
DOI:10.11401/jsvs.22-00012