腹部大動脈瘤破裂に対する緊急EVAR後エンドリークを認めず開腹手術を必要とした1例
症例は67歳の女性,腹部大動脈瘤破裂に対してEndurant IIを用いた緊急EVARが施行された.術後経過は良好であったが,術後4カ月目の外来受診時に施行したCTにて,腹部大動脈瘤前壁に高さ25 mmの囊状の突出を認めた.造影CTにて明らかなエンドリークは認めなかったが,開腹による人工血管置換術の方針とした.手術にて大動脈瘤を剝離し大動脈を遮断せずに瘤を切開すると,黄色の液体が流出した.瘤内には血腫は認めず,エンドリークも認めなかった.中枢はステントグラフトごと腎動脈下で大動脈を遮断し,ステントグラフトを可及的に切除し人工血管置換術を施行した.術後経過は良好で合併症は認めなかった.腹部大動脈...
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Veröffentlicht in: | 日本血管外科学会雑誌 2021/04/06, Vol.30(2), pp.113-116 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は67歳の女性,腹部大動脈瘤破裂に対してEndurant IIを用いた緊急EVARが施行された.術後経過は良好であったが,術後4カ月目の外来受診時に施行したCTにて,腹部大動脈瘤前壁に高さ25 mmの囊状の突出を認めた.造影CTにて明らかなエンドリークは認めなかったが,開腹による人工血管置換術の方針とした.手術にて大動脈瘤を剝離し大動脈を遮断せずに瘤を切開すると,黄色の液体が流出した.瘤内には血腫は認めず,エンドリークも認めなかった.中枢はステントグラフトごと腎動脈下で大動脈を遮断し,ステントグラフトを可及的に切除し人工血管置換術を施行した.術後経過は良好で合併症は認めなかった.腹部大動脈瘤破裂に対して緊急EVARを施行した4カ月後に,エンドリークがないにもかかわらず瘤拡大を認め,開腹手術を行った症例を経験したので報告する. |
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ISSN: | 0918-6778 1881-767X |
DOI: | 10.11401/jsvs.20-00073 |