大腿-腓骨動脈in situバイパスグラフト瘤の1例

要  旨:In situバイパス術は,とくに重症虚血肢における救肢を目的とした下腿動脈へのバイパス術として施行されることが多い.今回われわれはin situバイパス術後に,弁カッターによる内膜損傷が契機となったと思われるバイパスグラフト瘤の1例を経験した.症例は85歳女性,右下肢動脈閉塞による安静時疼痛に対して大腿-腓骨動脈in situバイパス術を施行した.術後早期より膝上内側のグラフトに一致した拍動性腫瘤を認め,グラフト瘤の診断で術後3.5カ月目に瘤切除およびグラフト部分置換術を施行した.In situバイパス術において弁カッターを使用する際には,慎重かつ愛護的な操作を要すると思われた....

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Veröffentlicht in:日本血管外科学会雑誌 2012/12/25, Vol.21(7), pp.821-824
Hauptverfasser: 山下, 裕也, 竹田, 大樹
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:要  旨:In situバイパス術は,とくに重症虚血肢における救肢を目的とした下腿動脈へのバイパス術として施行されることが多い.今回われわれはin situバイパス術後に,弁カッターによる内膜損傷が契機となったと思われるバイパスグラフト瘤の1例を経験した.症例は85歳女性,右下肢動脈閉塞による安静時疼痛に対して大腿-腓骨動脈in situバイパス術を施行した.術後早期より膝上内側のグラフトに一致した拍動性腫瘤を認め,グラフト瘤の診断で術後3.5カ月目に瘤切除およびグラフト部分置換術を施行した.In situバイパス術において弁カッターを使用する際には,慎重かつ愛護的な操作を要すると思われた.
ISSN:0918-6778
1881-767X
DOI:10.11401/jsvs.21.821