椎間板ヘルニア術後に生じた外傷性動静脈瘻に対してステントグラフト留置を行った1例
今回われわれは腰椎椎間板ヘルニア術後の外傷性動静脈瘻に対してステントグラフト(SG)を留置して良好な成績が得られたので報告する.症例は40歳代の女性.近医を受診した際に腹部の血管雑音を指摘され精査目的で当院を紹介された.既往歴として24歳時に腰椎椎間板ヘルニアの手術を受けている.聴診所見で右下腹部のシャント音が聴取され,胸部X-Pでは心陰影の軽度拡大が認められた.CT検査では右腸骨動脈の拡張,右総腸骨静脈から下大静脈の高度拡張が認められた.血管造影検査では右総腸骨動脈-下大静脈交差部位に直径約10 mmの動静脈瘻が確認された.腰椎術後外傷性動静脈瘻の診断の下にSGを留置して加療を行った.腰椎椎...
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Veröffentlicht in: | 日本血管外科学会雑誌 2011/02/25, Vol.20(1), pp.7-11 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 今回われわれは腰椎椎間板ヘルニア術後の外傷性動静脈瘻に対してステントグラフト(SG)を留置して良好な成績が得られたので報告する.症例は40歳代の女性.近医を受診した際に腹部の血管雑音を指摘され精査目的で当院を紹介された.既往歴として24歳時に腰椎椎間板ヘルニアの手術を受けている.聴診所見で右下腹部のシャント音が聴取され,胸部X-Pでは心陰影の軽度拡大が認められた.CT検査では右腸骨動脈の拡張,右総腸骨静脈から下大静脈の高度拡張が認められた.血管造影検査では右総腸骨動脈-下大静脈交差部位に直径約10 mmの動静脈瘻が確認された.腰椎術後外傷性動静脈瘻の診断の下にSGを留置して加療を行った.腰椎椎間板ヘルニア術後の腸骨動脈動静脈瘻は非常に稀な症例であるが,低侵襲性を第一に考えSGでの加療を行った.術後の経過は良好であるがSGの耐久性の問題などから今後長期間の経過観察が必要であると考えられた. |
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ISSN: | 0918-6778 1881-767X |
DOI: | 10.11401/jsvs.20.7 |