わが国における妊娠関連乳がん (PABC) 看護の動向に関する文献検討

「要旨」近年, 乳がん罹患率は増加を続けている. 女性の出産時年齢も上昇し, 妊娠・授乳期の乳がん罹患リスクは高まりつつある. 本研究は妊娠関連乳がんに焦点を当て, 先行研究を整理・把握することで, 妊娠関連乳がんに関する研究の動向を明らかにし, 今後の看護に示唆を得る事を目的とした. 研究方法は文献研究で, 医中誌Web 版Ver.5から「乳がん合併妊娠」のキーワードで, 看護の文献に限定して検索したところ, 48文献が抽出された. さらに原著論文に限定した上で文献を概観し, 研究目的から外れているものを除外し, 12文献を対象文献とした. 妊娠関連乳がんの看護文献は1990年初期からみられ...

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Veröffentlicht in:香川大学看護学雑誌 2019-03, Vol.23 (1), p.71-78
Hauptverfasser: 石上悦子, 佐々木睦子, 小松千佳
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」近年, 乳がん罹患率は増加を続けている. 女性の出産時年齢も上昇し, 妊娠・授乳期の乳がん罹患リスクは高まりつつある. 本研究は妊娠関連乳がんに焦点を当て, 先行研究を整理・把握することで, 妊娠関連乳がんに関する研究の動向を明らかにし, 今後の看護に示唆を得る事を目的とした. 研究方法は文献研究で, 医中誌Web 版Ver.5から「乳がん合併妊娠」のキーワードで, 看護の文献に限定して検索したところ, 48文献が抽出された. さらに原著論文に限定した上で文献を概観し, 研究目的から外れているものを除外し, 12文献を対象文献とした. 妊娠関連乳がんの看護文献は1990年初期からみられるが, 10年前から増加がみられる. しかし妊娠関連乳がんの文献数はいまだ少なく, 特に質的研究数を増やすことが望まれる. 妊娠関連乳がん患者を支援するにあたり, 意思決定支援が重要であることが報告されていた. 患者の専門医受診遅延期間を短縮するため, 周産期領域で従事する看護者への乳がん教育が必要であり, 教育を受けた看護者は, 乳がんの知識と自己診断方法を普及する役割があると示唆された.
ISSN:1349-8673