医薬品情報の薬薬連携を指向した病院ならびに薬局対象のアンケート調査と研修会開催の成果 - 平成28年度 課題研究班 成果報告

「緒言」医薬品情報 (Drug Information: DI) 業務に対する薬剤師の一般的な認識は「医薬品に関する適正使用情報や安全性情報を収集し, 管理し, 提供する」であると考えられるが, American Society of Health-System Pharmacists (ASHP) ではDI業務の定義として, DIの基となる臨床研究の評価技術 (デザイン, 統計, バイアスなどの評価技術) や論文投稿などのエビデンス構築への貢献なども含めている. われわれは, 業務と研究を両立させるなかでASHPが提唱するDI定義の重要性を痛感してきた. たとえば, 製薬企業が作成する適正使...

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Veröffentlicht in:医薬品情報学 2018, Vol.19 (4), p.158-171
Hauptverfasser: 橋本貴尚, 菊池大輔, 新沼佑美, 小原拓, 村井ユリ子, 畑中貞雄, 栃窪克行, 渡辺善照, 一般社団法人日本医薬品情報学会 平成年度課題研究班
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」医薬品情報 (Drug Information: DI) 業務に対する薬剤師の一般的な認識は「医薬品に関する適正使用情報や安全性情報を収集し, 管理し, 提供する」であると考えられるが, American Society of Health-System Pharmacists (ASHP) ではDI業務の定義として, DIの基となる臨床研究の評価技術 (デザイン, 統計, バイアスなどの評価技術) や論文投稿などのエビデンス構築への貢献なども含めている. われわれは, 業務と研究を両立させるなかでASHPが提唱するDI定義の重要性を痛感してきた. たとえば, 製薬企業が作成する適正使用ガイドに記載された各種臨床試験成績を読み解く際や, 添付文書上の禁忌や慎重投与の理由を探るためにインタビューフォームを精読する際, そして抗がん剤治療の各種基準 (患者選択や初回検査項目, 減量基準など) の内容ならびに意図を探索する際など, すべてのDI業務に対し専門的な評価能力が要求され, これらが達成されなければ質の高い薬剤師業務の遂行や, 他職種・患者への信頼性の高いDI提供は困難である.
ISSN:1345-1464