ジスチグミン臭化物錠適正使用プロトコール導入効果 - 薬学的介入に対する薬剤師と患者の意識調査

「緒言」Distigmine bromide (ウブレチド(R)) (以下, distigmineと略す) は副作用として, ときに意識障害を伴う「コリン作動性クリーゼ」を発症する. 1999年より1日5mgから投与を開始するよう3度も注意喚起されてきたが, 死亡事例増加により, 2010年3月の安全性情報が発行され, 1日5mgまでと用法用量の改訂に至った. その直後, 保険薬局で患者にウブレチド(R)錠を他剤と間違って調剤し, ウブレチド(R)錠が過量投与されたと気づいたにもかかわらず回収せず, 1人の患者が死亡した. 薬剤師は安全性情報を患者に活かし, 過量投与のリスクを予測する使命があ...

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Veröffentlicht in:医薬品情報学 2016, Vol.18 (2), p.95-105
Hauptverfasser: 中谷友美, 池谷有紀子, 荒井里実, 坂田将貴, 高橋あずさ, 阿波裕輔, 黄栄吉, 小峰千鶴, 藤掛直樹, 石井直子, 藤井清貴, 小茂田昌代
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」Distigmine bromide (ウブレチド(R)) (以下, distigmineと略す) は副作用として, ときに意識障害を伴う「コリン作動性クリーゼ」を発症する. 1999年より1日5mgから投与を開始するよう3度も注意喚起されてきたが, 死亡事例増加により, 2010年3月の安全性情報が発行され, 1日5mgまでと用法用量の改訂に至った. その直後, 保険薬局で患者にウブレチド(R)錠を他剤と間違って調剤し, ウブレチド(R)錠が過量投与されたと気づいたにもかかわらず回収せず, 1人の患者が死亡した. 薬剤師は安全性情報を患者に活かし, 過量投与のリスクを予測する使命があるにもかかわらず, このような事件が起きたのは非常に遺憾である. 米国では共同薬物治療管理 (Collaborative Drug Therapy Management : CDTM) が多くの州で導入されている.
ISSN:1345-1464