医薬品情報学の成果共有と医療への貢献を目指して
平成28年6月に開催された理事会において理事長に選任され, 望月眞弓前理事長の後任として一般社団法人日本医薬品情報学会理事長を務めることになりました. どうぞよろしくお願いいたします. 本学会は平成10年に設立され, 平成26年には基盤整備と更なる充実・発展を目指して一般社団法人を設立し運営されてきました. 医療現場ではチーム医療が進展し, 医師・薬剤師の協働のもと, 薬剤師による処方設計, 副作用モニタリング, 処方提案と薬学的患者ケアの充実が求められています. こうした薬物療法のベネフイット・リスク最適化には, 良質の医薬品情報が必要です. 本学会では, 医薬品情報学研究のみならず医薬品情...
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Veröffentlicht in: | 医薬品情報学 2016, Vol.18 (2), p.63-63 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 平成28年6月に開催された理事会において理事長に選任され, 望月眞弓前理事長の後任として一般社団法人日本医薬品情報学会理事長を務めることになりました. どうぞよろしくお願いいたします. 本学会は平成10年に設立され, 平成26年には基盤整備と更なる充実・発展を目指して一般社団法人を設立し運営されてきました. 医療現場ではチーム医療が進展し, 医師・薬剤師の協働のもと, 薬剤師による処方設計, 副作用モニタリング, 処方提案と薬学的患者ケアの充実が求められています. こうした薬物療法のベネフイット・リスク最適化には, 良質の医薬品情報が必要です. 本学会では, 医薬品情報学研究のみならず医薬品情報に専門性を有する薬剤師の養成, 認定を通じて, 医薬品適正使用の推進, 薬物療法プロトコールの効率的導入を支援してきています. 一方, 新薬開発においては国際共同治験の進展によりドラッグ・ラグが解消されましたが, 日本人に関する適正使用情報の根拠は限定的で, 市販後のファーマコ・ビジランスの重要性が増してきております. こうした時代の新たな医薬品情報として新薬承認時に作成される医薬品リスク管理計画においては, 特定されたリスクの明示, 潜在的リスクの定義に加えて, リスク最小化活動が策定されています. 製薬企業, 厚生労働省, 医薬品医療機器総合機構等の医薬品情報の作り手と, 医療現場の医師・薬剤師等の医薬品情報の使い手の相互理解が必要です. 本学会の特徴の一つとして, 製薬企業, 行政, 病院, 薬局, 大学等に勤務する専門家が科学的交流を通じて, 相互理解を深め医薬品情報利活用に貢献しうる点があげられます. そして本学会の発展は, 国民の皆様の薬物療法への安心と満足度の向上とともに, 会員の皆様の研究・臨床・教育の充実と満足度の向上につながるものと確信しております. ひき続き, 医薬品情報学に関する教育・研究, 技術の向上およびその応用ならびに会員相互の交流を図り, 同時に国際的な医薬品情報学に関する情報交換, 交流を行うことにより医薬品の適正使用を推進し, もって薬学および医学, 医療の進歩向上, 国民の健康に貢献すべく, 医薬品情報学の発展に努める所存でございます. 何卒倍旧のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます. 平成28年7月吉日 |
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ISSN: | 1345-1464 |