薬剤師の在宅医療サービスによる残薬解消効果

「I. 緒言」現在の日本は超高齢社会であり, 65歳以上の老年人口は平成24年に初めて3,000万人を超え(全人口の24.1%), 今後も増加を続けるとされている. それに伴い, 高齢者医療の中心は病院から在宅へとシフトしつつあり, 薬局において在宅患者訪問薬剤管理指導および居宅療養管理指導が導入され, 薬剤師による在宅高齢患者の適切な薬物治療の管理が重要な業務として位置づけられている. 薬剤師が在宅患者の薬物治療管理を行う主たる目的は, 効果と安全性の担保であるが, それらいずれにも影響を与える服薬アドヒアランス(以下'アドヒアランス')を良好に保つことは, これらの目的...

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Veröffentlicht in:医薬品情報学 2015, Vol.17 (1), p.21-33
Hauptverfasser: 恩田光子, 今井博久, 春日美香, 安田実央, 下村真美子, 岡本夏実, 高田百合菜, 七海陽子, 田中有香, 荒川行生
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. 緒言」現在の日本は超高齢社会であり, 65歳以上の老年人口は平成24年に初めて3,000万人を超え(全人口の24.1%), 今後も増加を続けるとされている. それに伴い, 高齢者医療の中心は病院から在宅へとシフトしつつあり, 薬局において在宅患者訪問薬剤管理指導および居宅療養管理指導が導入され, 薬剤師による在宅高齢患者の適切な薬物治療の管理が重要な業務として位置づけられている. 薬剤師が在宅患者の薬物治療管理を行う主たる目的は, 効果と安全性の担保であるが, それらいずれにも影響を与える服薬アドヒアランス(以下'アドヒアランス')を良好に保つことは, これらの目的を達成するための必要条件である. 在宅患者のアドヒアランスに影響を及ぼす背景因子として薬剤師やヘルパーの関与があり, 薬剤師が患者宅へ赴き必要な関与を行うことにより服薬率が向上するという報告もある. しかし一方で, 在宅患者の服薬管理において, 患者宅に使用されないまま残置されている薬(以下'残薬')の存在が問題視されている.
ISSN:1345-1464