脳卒中で入院した高齢者の「退院先を考えるガイドブック」の開発過程と普及への課題

「I. はじめに」脳卒中で入院した高齢者は, 疾病によるADL低下や障害, 経済状況, 家族関係などにより, 退院後のケアの場所を自宅あるいは施設に移るという難しい意思決定に直面する. しかし, 退院先の意思決定場面では, 家族と専門職者間で決定されている実状も多い. 一方で, 脳卒中高齢者自身は, 病状や認知機能, スティグマなどの影響から, 意思決定への参加や意向は尊重されづらく, 家族や専門職者間との意向のずれが生じやすい. そこで選択肢の長所と短所を比較し, 価値観と一致した選択肢を選べ, 納得できるように構成された意思決定ガイド(decision aid; DA)が有用であると考えた...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:聖路加看護学会誌 2022-01, Vol.25 (2), p.52-54
1. Verfasser: 青木頼子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. はじめに」脳卒中で入院した高齢者は, 疾病によるADL低下や障害, 経済状況, 家族関係などにより, 退院後のケアの場所を自宅あるいは施設に移るという難しい意思決定に直面する. しかし, 退院先の意思決定場面では, 家族と専門職者間で決定されている実状も多い. 一方で, 脳卒中高齢者自身は, 病状や認知機能, スティグマなどの影響から, 意思決定への参加や意向は尊重されづらく, 家族や専門職者間との意向のずれが生じやすい. そこで選択肢の長所と短所を比較し, 価値観と一致した選択肢を選べ, 納得できるように構成された意思決定ガイド(decision aid; DA)が有用であると考えた. そのため, 脳卒中高齢者と家族の価値観に基づいた退院後のケアの場所を選択するためのDAである「退院先を考えるガイドブック」を開発した.
ISSN:1344-1922