看護大学が市民に提供する健康相談サービスの利用状況と課題

「抄録」【目的】都内の私立看護系大学の研究センターでは, people-centered careをめざして, 訪れた市民の健康相談を無料で応じる場を開設した. 今回は, 相談内容と利用者の傾向を明らかにし, 今後の看護大学が市民に提供する健康相談のあり方を検討した. 【方法】2005年4月~2006年3月までの健康相談の記録を対象とした. 相談記録の内容から, 相談者の利用状況を集計し, 『相談内容』『対応方法』をカテゴリー分類した. 【結果】健康相談数は延べ577名 (女性402名, 男性151名) で, 50歳以上の相談者が67%を占めていた. 相談件数は1,247件, 対応件数は1,9...

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Veröffentlicht in:聖路加看護学会誌 2007-06, Vol.11 (1), p.90-99
Hauptverfasser: 高橋恵子, 菱沼典子, 石川道子, 吉川菜穂子, 松本直子, 鈴木久美, 金澤淳子, 内田千佳子, 印東桂子, 三森寧子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「抄録」【目的】都内の私立看護系大学の研究センターでは, people-centered careをめざして, 訪れた市民の健康相談を無料で応じる場を開設した. 今回は, 相談内容と利用者の傾向を明らかにし, 今後の看護大学が市民に提供する健康相談のあり方を検討した. 【方法】2005年4月~2006年3月までの健康相談の記録を対象とした. 相談記録の内容から, 相談者の利用状況を集計し, 『相談内容』『対応方法』をカテゴリー分類した. 【結果】健康相談数は延べ577名 (女性402名, 男性151名) で, 50歳以上の相談者が67%を占めていた. 相談件数は1,247件, 対応件数は1,904件であった. 2回目以上の来訪者は70名 (12.1%) いた. 相談内容は, 14カテゴリーに分類修正され, 『健康状態の把握』458件 (36.7%) が最も多かった. 次に『病気が診断されていない症状』286件 (22.9%) , 『診断されている病気』214件 (17.2%) であった. 以下, 『日頃の健康維持に関すること』「検査結果に関すること』『医療サービスの受け方』『からだの仕組み』『医療者との関わり方』『医療情報の入手方法』『病める家族・知人との関わり方』『日頃の人との関わり』『生き方・将来に関すること』『当該施設の活動』『挨拶・近況報告』の順に内容が挙げられた. 【考察】市民が看護大学での健康相談の場を, , また として利用する傾向がみられた. また, としての機能もみられた. 今後も, 相談活動の機能を活かし, 市民が気軽に立ち寄れる健康相談の環境づくりにも力を入れ, 取り組みを続けることが重要と思われる.
ISSN:1344-1922