手術後評価カンファレンスを導入した効果

松江市立病院手術室では,終業時カンファレンスでその日の全症例の手術内容を共有していたが,手術の経過報告だけに終わってしまうことが多く,手術部での看護に関する目標や対策につなげられる機会とは言い難かった.そこで,終業時カンファレンスの充実を目指し,手術直後に担当看護師チームによる評価カンファレンスを導入した.その結果,終業時カンファレンスでの発言数は大きく増加し,発言内容にも変化が見られた.アンケート結果から,“視点の広がり”,“知識の底上げ”,“看護行為の言語化”,“学びを生かす場,根拠に基づいた振り返り”の効果が明らかとなった.また終業時カンファレンスを充実させるためには,“発言しやすい職場...

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Veröffentlicht in:松江市立病院医学雑誌 2021/12/01, Vol.25(1), pp.21-31
Hauptverfasser: 青田, あゆみ, 千葉, 純子, 白鹿, さくら
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:松江市立病院手術室では,終業時カンファレンスでその日の全症例の手術内容を共有していたが,手術の経過報告だけに終わってしまうことが多く,手術部での看護に関する目標や対策につなげられる機会とは言い難かった.そこで,終業時カンファレンスの充実を目指し,手術直後に担当看護師チームによる評価カンファレンスを導入した.その結果,終業時カンファレンスでの発言数は大きく増加し,発言内容にも変化が見られた.アンケート結果から,“視点の広がり”,“知識の底上げ”,“看護行為の言語化”,“学びを生かす場,根拠に基づいた振り返り”の効果が明らかとなった.また終業時カンファレンスを充実させるためには,“発言しやすい職場風土”の定着,“限られた時間”の有効活用が課題であり,評価カンファレンス用紙の使用が有効であり,経験や慣習化した暗黙知を言語化し,意識的に伝達していく必要性が示唆された.
ISSN:1343-0866
2434-8368
DOI:10.32294/mch.25.1_21