UBE/BESSによる片側進入両側除圧術―黄色靱帯切除の工夫

はじめに:Unilatearal Biportal Endoscopy(UBE),Biportal Endoscopic Spine Surgery(BESS)はポータルを2つ用いて灌流下に行う脊椎内視鏡手術である.内視鏡下の腰椎除圧手術は操作性や視野の不良により硬膜損傷など合併症や除圧不足が懸念されるが,UBE/BESSは操作性が高くこの問題を低減できる可能性がある.UBE/BESSによる腰椎除圧術での黄色靱帯の処理の工夫を紹介する.技術報告:片側進入両側除圧で手術を行う.上位椎弓尾側縁の骨切除を行い,黄色靱帯の正中部および頭側付着部縁を同定する.対側椎弓と黄色靱帯の間を剥離して椎弓腹側から...

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Veröffentlicht in:Journal of Spine Research 2024/08/20, Vol.15(8), pp.1120-1125
Hauptverfasser: 吉水, 隆貴, 三宅, 央哲, 水野, 哲太郎, 野坂, 潮, 石井, 啓介, 渡邊, 水樹, 佐々木, 寛二
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:はじめに:Unilatearal Biportal Endoscopy(UBE),Biportal Endoscopic Spine Surgery(BESS)はポータルを2つ用いて灌流下に行う脊椎内視鏡手術である.内視鏡下の腰椎除圧手術は操作性や視野の不良により硬膜損傷など合併症や除圧不足が懸念されるが,UBE/BESSは操作性が高くこの問題を低減できる可能性がある.UBE/BESSによる腰椎除圧術での黄色靱帯の処理の工夫を紹介する.技術報告:片側進入両側除圧で手術を行う.上位椎弓尾側縁の骨切除を行い,黄色靱帯の正中部および頭側付着部縁を同定する.対側椎弓と黄色靱帯の間を剥離して椎弓腹側から下関節突起の骨切除を行う.黄色靭帯の浅層を切除し,さらに深層を菲薄化し上関節突起の辺縁を同定する.上記手順で黄色靱帯深層を神経根上の緩衝剤として対側外側陥凹部の骨性狭窄をドリルで切除可能である.黄色靱帯を正中で裂き対側靱帯のみ切除する.進入側椎弓の骨切除を追加,黄色靱帯を切除して除圧を完了する.結語:UBE/BESSでは拡大視野で黄色靭帯の微小な解剖を確認できるため精細に対側除圧を行うことができる.
ISSN:1884-7137
2435-1563
DOI:10.34371/jspineres.2024-0811