成人脊柱変形に対するcircumferential minimally invasive surgeryにおけるスクリューの緩みに関する危険因子の検討
目的:椎弓根スクリューの緩み(screw loosening:以下SL)は骨癒合不全の要因となるため極力予防したい.今回成人脊柱変形(以下ASD)に対するcircumferential minimally invasive surgery(以下cMIS)における固定上位端(upper instrumented vertebra:以下UIV)のSL危険因子を調査した.対象:2016年以降LLIFとPPSを用いたcMISを施行し3年以上経過観察可能であったASD患者51名(女性38例,男性13例)とした.平均年齢73.5歳,平均経過観察期間42ヶ月であった.検討項目はSLあり群(SL群)と無し群(...
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Veröffentlicht in: | Journal of Spine Research 2024/07/20, Vol.15(7), pp.1008-1018 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的:椎弓根スクリューの緩み(screw loosening:以下SL)は骨癒合不全の要因となるため極力予防したい.今回成人脊柱変形(以下ASD)に対するcircumferential minimally invasive surgery(以下cMIS)における固定上位端(upper instrumented vertebra:以下UIV)のSL危険因子を調査した.対象:2016年以降LLIFとPPSを用いたcMISを施行し3年以上経過観察可能であったASD患者51名(女性38例,男性13例)とした.平均年齢73.5歳,平均経過観察期間42ヶ月であった.検討項目はSLあり群(SL群)と無し群(NSL群)で各種パラメーター,術前椎間板状態,UIVのPSと頭側終板とのなす角度(PSA),術前HU値(UIV),UIVにおけるスクリュー逸脱の有無,スクリュー深度スコア,PJK発生率に関して検討した.スクリュー深度スコアは両側対側皮質骨に接触を2点,片側を1点,両側接触無しを0点とした.結果:SLは25名47%,二群間で年齢,性差,HU値において有意差は無かった.各種パラメーターにおいて,SL群で有意にPSAが小さくその他のパラメーターにおいて有意差は無かった.スクリュー深度スコアはNSL群で有意に高く,スクリュー逸脱も有意に少なかった.多変量解析でPSA,スクリュー深度スコア,スクリュー逸脱が危険因子として検出されPSAのカットオフ値は11.7°であった.考察/結語:PSAやスクリュー深度スコアといったimplant設置に関する項目のみが検出され,HUにおいて有意差は無かった事より骨質よりUIVにおけるimplant設置方法の工夫がSLの予防において重要である可能性が示唆された. |
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ISSN: | 1884-7137 2435-1563 |
DOI: | 10.34371/jspineres.2024-0706 |